東西王子（道龍） (ページ3)

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＃僕の淡い告白。ページ3

その日はいっぱいお肉食べて

遊んで、泳いで。

最後に花火もした僕たちはペンションへと

向かった。

結局、親たちは飲み直すことにして

僕とAは星でも見ようって話になった。

「あれ、どっちだっけ？」

龍『真っ直ぐ行けばいいって父さんが』

迷いに迷って、やっとたどり着いたのが

このペンション自慢の展望台だった。

「すっごい！星がたくさんある！」

望遠鏡を除いては

大はしゃぎをするA。

もう可愛くって可愛くって

僕は終始ニヤけてたと思う。

「龍ちゃんも見て！」

興奮気味の彼女が

グイッと僕の腕を引っ張って

望遠鏡を覗くよう誘導した。

そこに見えた景色は、

想像を遥かに超える美しさで

僕は一気に魅了された。

そしてテンションも上がった。

だからか… …

龍『すっげぇ、めっちゃ綺麗！』

勢い余って、

Aに話しかけた時うまく距離感が掴めなかった

あまりの顔の近さに

お互いびっくりして

パッと離れた。

龍『ご、ごめん』

思わずそう誤ったけど

Aは優しく微笑んで、いいよと返す。

そしてまた望遠鏡を覗いた。

「全部で何個あるんだろ、1、2、3… … 」

まだ、胸の高鳴りを抑えれなかった僕は

ただぼーっと横から彼女を見つめていた。

時折、こっちを見てはクシャッと笑って

また星を見る。

今思うと、どこにそんな勇気があったのか

すごく不思議だけど

僕はあの時、

星に夢中のAの頬にキスをした。

当然驚いた彼女は大きく見開いた目を

ゆっくりと僕に向ける。

龍『す、好きです… ！付き合って、欲しいです』

もう伝えるしかない、と思った。

振られるんじゃないかってずっと悩んで

告白しなかったけど

キスしてしまったからには、

誤魔化すのは嫌だなって。

でも、Aは僕の不安なんか

綺麗さっぱり掻き消してくれた。

「私も、好きです… … 」

照れながらも

最後は背伸びなんかしながら

僕の頬にチュッて。

もう、この世で1番幸せだなって

そう思った。

てか、今も思ってる。