ないものねだり__ 2 (ページ13)

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北「なんだよそれ。」

髙「樹も満更でもない顔してんなよ～。」

樹「なっ！してねえし！」

呆れたような顔をしながら、みんなはバラバラに行動する。

満更でもない顔ってどうゆう顔だ....？

俺は両手で頬を抓って、緩まないように頑張って制御する。

顔が緩むほどって....

どれだけなんだよ、俺....

また頬が熱くなっていくのを感じて

その熱を冷ますように、抓っていた手を頬に押付けた。

するとその自分の手の上に、俺よりも大きい手が重なる。

それと同時に、頬を覚まそうと思っていた手が、逆に熱くなってしまった。

樹「へ、なに....」

突然のことでびっくりしてしまって、声が裏返ってしまう。

ジ「そんな可愛いことしてたら誰かに狙われちゃうよ～。」

樹「可愛いことなんてしてないし.... 狙われるって、誰にだよ。」

ジ「んー？例えばー、俺みたいな横暴で、危険なオトナとか？」

樹「横暴な自覚あったんだ。」

ジ「それどういう意味ー？」

ジェシーは、俺の手の皮肉を軽くつねりながら、

相変わらず英語変換される笑い方で笑う。

ジェシーと居ると笑いが絶えなくて。

ジェシーと居ると、ちっちゃなことでも幸せを感じてしまって。

いっその事、ここで打ち明けてしまおうか。

今の自分の、この気持ちが定まっているうちに。