【ワンピース】船長、結婚して下さい

最後 ページ22

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「A、行っちゃダメだからな」

「分かってる」



ベポがAと天竜人の間に立ち、アイー！と構え、両隣にシャチとペンギンが戦闘体勢に入った

その間にAは脱いだ服に腕を通す



「あんたら！早くその子渡しちまいな！」



住人の言葉にシャチは怒りを露にして
んなことできっかよ！！と叫んだ

シャチの怒りに賛同するようにペンギンとベポが順に声を発する



「Aはこの島に来るって決まった時からずっと、笑ってなかった…。あんたらだけが頼りだったんだ！頼むから裏切んなよっ！！」

「怖かったんだよなぁ、A。でも、俺達がいる」

「あァ！海賊らしく欲しいものは奪って、キャプテンの前に突きだそうぜ！！」

「ペンギン…、ベポ、シャチ…っ」



目の前の天竜人は額に青筋を浮かべ、ピストルは四人にではなく住人に向ける

道を開けるようにして頭を下げている住人に躊躇いもなく引き金を引き、パァンという発砲音が島に響き渡った

痛みを訴える叫び

助けを求める悲鳴

それら全てがAの記憶を刺激する



「その女は昔、私の所有物だった。早く渡せ」

「テメェ！！」



容赦ない発砲が次々と住人を傷付ける



「やめて！」



一際大きく響いた高い声

自身を庇うよう、前に立ってくれる三人の前へAは確かに足を進め、こう言った



「いつもの言葉、船長に伝えて。私の最後の告白
さよなら、楽しかったよ。ありがとう」



Aの首、手首、足首に嵌まる枷はジャラジャラと音を立て、天竜人とAは島の奥へ奥へと消えた



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