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「今日からここクラスの担任をする阿部亮平です!みんなよろしくな。」
担任にさえも心を開くことが少ない私だけど、あべちゃん先生は去年も担任だったし、しんちゃんとか樹とかと仲良いから自然と仲良くなっていた。
「それじゃあ今からプリント配るから前から後ろに回してって〜」
そう言って大量のプリントを束にして配ってきた。
「ねえ。これ。」
あべちゃん先生のこと気にしててプリントが回って来ているのに気づかなかった。
「あ、ごめん。ありがとう。」
名前も知らない前の席の男子。
私が謝りながら受け取ると、ふわっとした笑顔で笑った。
「はい。しんちゃんこれ。」
「ありがとう〜。てか、今更だけど北斗も同クラだったんだ!!」
「北斗?」
「松村北斗。Aの前の席のやつ。去年、翔太とかジェスとかと同じクラスで仲良かったから俺も友達になったの!!」
「松村、北斗、くん。」
「何?気になっちゃってんの?」
「うっさい。」
「へ〜!ほ〜!へ〜笑」
「ニヤニヤしないで。」
「俺のAだったのにぴえ」
「しんちゃんのじゃないし。」
別に気になったとか好きになったとかじゃない。
けど、あの笑顔に惹かれたんだ。
きっと彼には私のことなんて頭の片隅にもないのだろうけど。
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kiki(プロフ) - ななさん» ありがとうございます!頑張ります! (2020年6月16日 13時) (レス) id: 7c1277aca9 (このIDを非表示/違反報告)
なな(プロフ) - とても面白いです!更新頑張ってください! (2020年6月8日 1時) (レス) id: edbee8e2a0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:キ キ | 作成日時:2020年6月4日 20時