この音に乗せて (ページ18)

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｢あ、あそこ空いた。｣

｢座ろ座ろ！｣

前から5列目の真ん中くらいのところに3つ席が空いたので、そこに座りに行く。

今1時だから、ダンス見てそのまま2時まで居ればいいかな。

｢次は！！！ダンスコーナー！！！！！！｣

個人ステージのMCらしき人がマイクを持って叫ぶ。

｢ジェシーくん達何番目？｣

｢最後って言ってたから5番目だと思う。｣

しんちゃんに聞いたらパンフレットを見ながら答えてくれた。

1番目のチームがステージに出てきて、挨拶をしてから踊り始める。

個人ステージもオーディションみたいなのがあるらしくて、出ている人はみんなレベルが高い。

周りもどんどん盛り上がってきていて、ジェシーくん達の番には、士気は最高潮に高まっていた。

隣に座っていたしんちゃんが、

｢次だよ。｣

って教えてくれる。

途端に、ステージに3人がやってきた。

｢どーもー！！ジェシーです！｣

｢目黒です｣

｢高地です！！！｣

｢｢コ～チ～！！！｣｣

｢いや、コントか！｣

ドッと周りは笑いに包まれる。

コントか！って言ってるのが高地くんか。

金メッシュの髪が綺麗に輝いている。

ジェシーくんもこの日のために髪の毛を赤に染めてて一瞬どこかのスターかと思っちゃった。

｢はい、これから俺らは踊ります！｣

｢だろうな！｣

高地くんはいじられ役兼ツッコミ役らしい。

このままコントをやって終わる勢いだったのに、急に音楽が流れ始めたら、一瞬で雰囲気が変わった。

前の4組とは比べ物にならないくらい。

3人のパフォーマンスに

ここにいる全ての人が息を飲む。

凄いの一言しか出てこなかった。