片想いの行方 (ページ45)

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しばらく手を繋いだまま歩いていた。

JH「あいつ…何？」

『あれよ…仕事のできないフリーター。』

JH「ああ。あの人か。Aが文句言うのも分かるな。にしても、あの人俺のこと知ってんの？」

『なんか…わたしの家の近くのボロアパートあんじゃん？あそこに住んでるんだって。だからジョンハナが行き来してるの見たことあるみたい。だから彼氏なのか～って聞かれた。』

JH「お前…それなんて答えたの？」

『普通に違います～って。彼氏いませんって。』

JH「アホなの？」

ちょっと怒りが篭ったような声を出すジョンハン。

JH「今度あのフリーター野郎に俺の話出されたら彼氏ってことにしときな。」

『え、いいの？』

うん。と頷くジョンハン。
あれやこれやと話していたが、遠回りしてわたしの家に着く。

『上がっていかない？』

JH「え、いいの？」

うん。と頷くわたし。
あれ…なんかデジャヴ？

JH「なんか俺ら似てんね。」

そう言って笑うジョンハン。そうやってジョンハンがふわっと笑うから、またむっくりと昔の感情が顔を覗かせる。

前までわたしの家を行き来していてもジョンハンの事は何とも感じなかった。不思議なくらい。
けれど、キスされたあの日からジョンハンの事が嫌でも頭から離れなくて。
家に来なければ来ないで寂しかったし、今日助けてもらってすごく安心した。

手を繋いでいるときもずっと平然を装っていたけど、ジョンハンは今までこうして手を繋いで来たのかなと思うと……ちょっと妬けた。

JH「あ～ひっさびさだな～。やっぱりお前ん家落ち着くわ。」

そう言ってソファにデーーーンと座るジョンハン。
すると急に真面目な顔をして

JH「この間はごめん。」

と謝り出した。