片想いの行方 (ページ39)

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『お疲れ様です。お先に失礼します。』

そう言ってファミレスを出た。幸い、フリーターウォンギュさんはまだシフトが入っているようで、1人で帰路につくことができた。仮にも上がる時間が一緒だったら、わたしは地獄を見ていたかもしれない…。

今日のことはジョンハンに言うぞ～！なんて意気込みながら帰宅すると、部屋は真っ暗だった。

『あれ？ただいま～！』

電気をつけて声を出しても返事なし。まだ20時だし、いつもならテレビ見ながらガハガハ笑っているのに。部屋は無駄に静かだ。

ジョンハンがいない生活だってあったのに、こんなにも居ないと寂しいものなのかな。
……いやいや。あのユンジョンハンがいないんだ。幸せじゃないか！小言は言われなくて済むし、適当にあしらわれることも、こき使われる事もない。幸せじゃん！

愚痴を聞いてもらうためのプリンを開けて、テレビをつける。面白そうな番組にチャンネルを合わせ、プリンを頬張る。

『ああ～フリーターの件はまた後日かなあ…』

気持ち悪い笑みを浮かべたウォンギュさんが頭によぎり、身震いした。…風呂入って今日は早く寝よう。

そう思って風呂の準備をしている時だった。

ガチャガチャ。ドン…ドンドン。ピーンポーン。

ただならぬ音にわたしはその場に硬直した。

まさか……あのフリーター…？！？！！