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『あのお客様はこっちですから。間違えないように。』
「はい!」
いちいち指図しないとこの人は皿を運べないのかな…。むしろなんで雇った…こんな人!わたしのイライラの発端、3個上のフリーター ウォンギュさん。いかにもフリーターって感じの人。悪く言えば紐っぽい。
休憩時間がウォンギュさんと被り"最悪だ…"と項垂れていると、ウォンギュさんが話しかけてきた。
WK「Aさんって彼氏とかいるんですか?」
『あ〜前まではいましたけど。今はいませんね。』
WK「そうなんですか…。じゃあよく家に出入りしている人は?」
『…へ?』
待ってこの人なんでわたしの家を知ってるの?バイト先は確かに近いけど、わたしの家を知ってるのは大学の人と、ジョンハン、ジスとかぐらいなのに…。
WK「あ…いや、別につけてるとかじゃなくて。僕、Aさんのマンションの近くのボロ屋なんです。」
マンションの向かい…?ちょっと近寄りがたい雰囲気のあるアパートは確かに近くにある。あそこにこの人住んでんの…?…鳥肌止まんないや。
WK「たまたま帰宅してるAさん見かけて声かけようと思ったんですけど〜…綺麗な男性が一緒だったんで。彼氏かな〜って。そしたらこんな僕話し掛けられないじゃないですか。」
だったら今も話し掛けないでくれよと心の中で突っ込んだ。
WK「何度かその男性を見かけたんで、彼氏かな〜って。でもいないんですね。」
意味深な笑みを浮かべるウォンギュさん。
……気色悪い。不気味。気持ち悪い。もうマイナスなイメージしか持てないこの人!
いつもなら終わらないで欲しい休憩時間が、ものすごく早く終わって欲しかった。
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作者名:ミヤビ | 作成日時:2016年5月22日 10時