【文アル】うちの文豪が誰も信じてくれない件について。

信じない９ ページ9

〜余裕派〜

-----------------------------------------------


「････状況を整理したいのだが」

「こちらの菓子をどうぞ。大変美味しいですよ」

「こっちも美味いぜ！ほら！」


頭を抱えている森先生を無視してお菓子を手に乗せていく二人。


『美味しいですけど渡し過ぎです！太らせるつもりですか！！』

「はっはっは。丸くなっても可愛らしいことに変わりはないので心配いりませんよ。ねぇ？」

「ああ、その通りだ！」

「必要以上の甘味を与えるんじゃない･･･それよりも話を聞くのが優先だろう」


森先生はため息を吐きながらも私に向き直った。

お疲れ様です先生･･･。


「こほん。研修生の件だが･･･君がやったというのは本当か？」

『･･･ええ。理由は今朝話した通りです』

「そうか････」


森先生は他の人に比べて冷静で客観的だなぁ。

いや、それが一番なんだけどね。
みんな妄信し過ぎだから心配だよ司書は。


「･･･なるほど。つまり研修生に脅されているということか」

『はい？え？』

「今まで気付けなくてすまなかった。この責任は俺が取ろう」

『いや、あの？え？？？』

「心配せずとも、館長には話をつけておく」

『待ってください！！！！！！！！！！』


先生もご乱心かよ！！！！！

ついさっき、冷静で客観的〜って褒めたところだぞ！！


『悪いのは私で研修生ではないんですよ、先生！！！！！！！』

「何を言っている？研修生に脅されているのだろう？」


合ってるけど！！！！！！！合ってるけど！！！！！！！！！


「司書が誰かを傷付けるなんてあり得ないしなぁ」

「逆にあの研修生は人を貶める才能がありそうですからねぇ」

『どんな才能･･･？っていうかあんたらもか････』


私の言うことを信じてくれる人はいつになったら現れるんだろうか･･･。

多分秋声に言ったら「諦めるんだね」って真顔で言われそうだけど。


「ならば、目を合わせて言えるか？「俺達を心底嫌っていた」･･･又は「どうでもよかった」と」

『そ、れは･･･！』

「言えないだろうな。普段どれだけ俺達のことを大切にしているか知っている」

『先生････』

「もう一人で抱え込むことはないんだぜ。俺達が絶対に守るからな！」

「ええ。遠慮せずいつでも頼ってください」

『夏目さん･･･正岡さん･･･！！あ、あ゛り゛がどう゛ござい゛ま゛ず！！！！！！』

「「「(号泣！？)」」」

続く  (更新停止中) お気に入り登録で更新通知を受け取ろう

←信じない８

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す