脇役同盟。２

75 スンチョルSide ページ27

出勤しなくてもいい誕生日に出勤する理由なんて一つしかない


登校日でもないのに何やってんだよ俺…


もうそろそろ帰ってジスでも誘うか〜



来るわけなんてない、そう思ってたのに



窓をぼーっと見てると、ひょっこり頭が出てきた



………ええっ？！おばけ？！？


さらにじっと見てると、それはミンギュだった


手招きをされて…もしや？



ミンギュはいつもAさんといる

皮肉にも……本当にいつもいつも一緒



すぐにミンギュのいる外に出てみると、




『…こうやって応援してるけど、

無理だったら俺んとこおいで〜みたいな
生ぬるい気持ち全くないから！』



少し耳を赤くして俯くAさん



大人の余裕なんて見せつけてる暇ないんじゃないか



そう思った


『……Aさん〜！誕生日おめでとう！』


俺の一つ一つの言動に
色んな表情を見せるAさんが



可愛いくて



『熱中症とか気つけるんだぞ？
それと！……近寄って来る男子にも気をつけて』



ミンギュがああん？って言いたげな表情に



『A！もので釣られちゃだめ！！』


んなつもりないわ！！！


もう行くよ！なんて言ってるミンギュ達は
これからどっか出掛けたりするのかな



簡単には会えない距離に、心の奥がもやもやする



最初のイメージはひたすら真っ直ぐな子



正直何回か他の生徒にも告白されたけど、
全部もちろん断ってた


ユナ先生がいたから



だけど次第に関わっていくうちに……




次会えるのなんていつなのかもわからない




俺の気持ちはすっかり、Aさんのものに

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