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米:「救いの英雄」 ページ2

朝、学校へ行くと自分の机に花瓶が置かれていた。


「まったくもう!誰だい?Aの机に花瓶を置いたのは。俺の机も綺麗に飾ってほしいんだぞ!」


わたしの後から教室に入ってきたアルフレッドは空気を読んでか読まずか、机の上の花瓶をそのまま持って行ってしまった。


周囲もわたしも唖然としている中、アルフレッドは言ってくれた。


「きっとAに花をプレゼントしたくなるくらいにAを好きな人がいたってことだな!」


その明るい言葉を受けた時、わたしは嬉しさと戸惑いでおかしな表情になっていたかもしれない。お礼も何も言えず、アルフレッドの姿を見つめることしかできなかった。


その後もアルフレッドはわたしがピンチの時はいつも側で見かけるようになっていった。


例えば机に心無い言葉をマジックで書かれた時にはこう言った。


「Aにだけずるいじゃないか!俺の机にもこんなクレイジーなアートを書いてほしいんだぞ!」


席替えの時、わたしの隣になるのを嫌がる生徒を見た時もそう。


「じゃあ俺をAの隣にしてくれよ。それならいいんだろ?」


いつも。いつも。


どんな時もわたしをそのポジティブな言葉で救ってくれた。


「アルフレッド。その…いつもありがとう。」


小さな声で伝えた想い。


「いいんだよ。少しでもAが元気になってくれればそれでいいんだ。」

「でも、どうしていつもわたしを助けてくれるの?」

「そんなの、決まってるじゃないか。」


アルフレッドの横顔が真剣な様子になって、その目もどこか寂しそう。それでも下を向くことはなく、アルフレッドは前を向いて太陽の光を受けた。


「誰だって一人は寂しいじゃないか。」


狭い教室の中だけど、わたしの側にいて助けてくれるヒーローがいるのだから、わたしの学校生活はまだまだ捨てたもんじゃない。

日:「恋は湯煙」→←英:「This is a pen.」



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設定タグ:APH , ヘタリア , 学園ヘタリア   
作品ジャンル:アニメ
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桜葉 - スノーデイさんの小説はどれも素敵ですね!これからも頑張ってください応援してます! (2017年10月28日 11時) (レス) id: e19bf62fb6 (このIDを非表示/違反報告)
スノーデイ(プロフ) - ショコラさん» ありがとうございます!これからもそう言っていただけるように頑張ります。 (2016年4月28日 14時) (レス) id: cb443af24c (このIDを非表示/違反報告)
ショコラ - スノーデイさんの小説はどれも素敵で読みやすいです!これからも応援しています!(*^_^*) (2016年4月26日 20時) (レス) id: 8dc6dca93f (このIDを非表示/違反報告)
スノーデイ(プロフ) - ルネさん» ありがとうございます。しかしわたしはまだまだなのでもっと読みやすい文章が書けるように努力します。 (2016年4月1日 23時) (レス) id: 34f11f5ff1 (このIDを非表示/違反報告)
ルネ - 文章全てが綺麗でわぁ青春だなぁと思えるようなものばかりで素敵です。 (2016年4月1日 20時) (レス) id: 97fe96e6af (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:スノーデイ | 作成日時:2016年3月10日 21時

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