第12話「受話器から」 ページ12
「アントーニョ。フェリシアーノの電話番号おしえてくれる？」
今までフェリシアーノと話をする時は、ロヴィーノ経由でさせてもらっていた。
いつもこの家の固定電話から。
「ああ、ええよ。これはフェリちゃんとこの電話番号のメモな。」
わたしは電話番号が書かれた年季の入ったメモ用紙を受け取って、数字のボタンをゆっくり押した。
数字の一つひとつに強い想いを込めて、無機質な機械音が乾いた気持ちを通り抜けてどこかへ消えてゆく。
耳に受話器を当てて、わたしの想いが電波になってフェリシアーノの元へ飛んでいく。
そしてようやくフェリシアーノの元へと繋がるのだ。
『チャオ！もしもし？』
「フェリシアーノ、わたしだよ。」
実はこうしてフェリシアーノと話をするのも数か月ぶりだ。
『…あ！Aちゃんだね？元気だった？』
「うん。元気だよ。」
『嬉しいなあ！電話を出ていきなりAちゃんの声が聞けるなんて。』
フェリシアーノはあの頃と比べて、声も幾分か低くなって声変わりをしている。それでもその性格と優しい思い出は色あせていない。ずっとあのままだ。
でも、話さなければならない。
「今日はね、アントーニョやローデリヒさんから聞いたんだ。フェリシアーノとロヴィーノのこと。わたしにも話してくれたらよかったのに、なんで黙ってたの…？」
わたしも二人の力になりたかったのに。
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スノーデイ(プロフ) - emiさん» いつも閲覧していただいてありがとうございます。月並みの表現だろうと何だろうと嬉しいですよ(*'ω'*)コメントありがとうございました！ (2016年4月6日 22時) (
レス) id: cb443af24c (このIDを非表示/違反報告)
emi(プロフ) - いつも読ませて頂いています！月並みの表現で申し訳ないのですが、凄く感動しました...( ; _ ; )これからも応援しています！ (2016年4月6日 6時) (レス) id: 1ef7c07bca (このIDを非表示/違反報告)
スノーデイ(プロフ) - 優莉さん» 乏しいだなんてとんでもないです！その優しいコメントでこちらの心も温かくなるような気分です。閲覧してくださってありがとうございました！ (2016年2月15日 17時) (レス) id: cb443af24c (このIDを非表示/違反報告)
優莉(プロフ) - 一気に読みました！じんわりと心が温かくなるようなお話でした！私の乏しいボキャブラリーでは言い表せられなくてとても歯痒いのですが、とてもおもしろかったです！！完結おめでとうございました^^ (2016年2月15日 17時) (レス) id: 3af9d30ea5 (このIDを非表示/違反報告)
スノーデイ(プロフ) - 月夜さん» 閲覧ありがとうございます。ご期待にそえられるように頑張ります！ (2016年1月23日 14時) (レス) id: cb443af24c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：スノーデイ | 作成日時：2016年1月23日 1時
