【APH】 Innocent world 〜夢と魔法の国〜 【ヘタリア】

第16夜「正しい選択」 ページ16

それからイースはこんなことも教えてくれた。


「それにこの森は魔物が出る。見た目じゃ判断できない魔物がね。」


そんな時に役立つのが桃と櫛と山葡萄なのだという。


「ごめん。山葡萄はイヴァンにあげちゃったし、桃は菊に『持ってないから仙人からもらえ』って言われて…。」

「大丈夫。Aは正しい選択をしたから。」


正しい選択とは何のことだろう？


「イヴァンはここに住む魔物だよ。人の姿に化けてるけど、その正体を僕は知ってる。」

「魔物…あんなに優しそうな顔をしてたのに。」

「あの時Aが気を利かせて山葡萄をあげたから良かったけど、あのまま何もしなかったらAはイヴァンに捕まってたかもしれない。」

「イヴァンに捕まったらどうなるの？」

「Aも見たと思うけど、イヴァンは雪だるまを作って遊んでたでしょ？イヴァンに捕まった者は雪だるまにされるんだよ。」


だから、わたしがもう少しボーッとしていたら今頃は雪だるまになってたということだ。


それを思うとゾッとした。


「Aは一人でもちゃんとできた。僕もAを見直したよ。」


イースの言葉で、ほんの少し自信がついた。


桃・櫛・山葡萄のすべてを揃えられなかったから、イースは怒るだろうと思ってたけど誉められるとは思わなかった。


「それじゃあ、仙人のところに行こう。」

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