ここは漫画の世界2 ページ8
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『青春学園中等部』
おそらく、私が通わなきゃいけなくなる学校だ。学校案内でチラッと見た所在地はそう遠くなかったし、せっかく外出したんだから少し見て帰ろうかなと思っただけだった。
もし迷惑じゃなければ、その学校で落としてもらっていいですか。と私が聞くと、初老の女性は目を丸くした。
「アンタ、青春学園の関係者だったのかい？ 生徒じゃあないだろう？」
「はい？ いや、これから編入する予定で……」
「へえ！ こんな偶然もあるもんなんだねえ！」
「ど、どんな偶然が？」
急にテンションが上がった女性に着いていけず、私が首を傾げると、桜乃ちゃんが口を開いた。
「おばあちゃん、青春学園で数学の先生してるんです。それで、私ももうすぐ新入生だし、だから……」
「えっ！？」
青春学園、って、漫画の舞台の学校なの！？
驚いたのは、そこだった。言われてみれば漫画の学校はセーガク、って呼ばれてたな……セイガク、青学、青春学園。なるほどね……。これで漫画のキャラクターに関わらないなんて、むりなんじゃないの？
「こりゃあ驚いたね。よし、せっかくの縁だ！ アタシが案内してやろうかねえ」
「いやっそんな！ せっかくお休みの日に職場の案内なんて、もったいないですよ！」
私だったら絶対にゴメンだ、そんな役割。と思って遠慮したんだけど、この人は違うらしい。
「おかしな遠慮の仕方をするねえ。なあに気にすることはないよ、自慢の職場なんだ。それに、アンタ一人で行ったんじゃあ外から眺めるくらいしか出来ないだろう？」
た、確かに。いや、チラッと見るだけのつもりだったからそれでも良いんだけど、内部を見学できるのはありがたいかもしれない。
「じゃ、じゃあ少しだけ……お願いします」
「ああ、任せときな！ 名乗り遅れたけどアタシは竜崎スミレ。こっちは孫の……」
「り、竜崎桜乃です！」
「私はAAです。よろしくお願いします、竜崎先生、桜乃ちゃん」
忘れていた自己紹介を交わし合うと、竜崎先生は満足げに、桜乃ちゃんは嬉しそうに笑って見せてくれた。
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(泣きはらしたような顔で現れたから心配していたけど、これで少しは気が晴れるかねえ)
(Aさんって、とっても大人っぽくて素敵な人だなあ……同じ学校に行くなら仲良くなれるかな？ なれたらいいな……)
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天葉 - 凄く面白いです！よく見かけるトリップモノとはまた違った面白さを感じました。オトナな夢主に原作で大人扱いされてた子が甘やかされてるのとかキュンとしそうです！若返りで勉強が…というのがリアルで思わず笑いました。応援してます♪ (2021年3月30日 15時) (
レス) id: 623fd23513 (このIDを非表示/違反報告)
太田(プロフ) - 小冬さん» 面白いと言ってもらえてとても嬉しいです！ 更新頑張ります。 (2020年10月10日 12時) (レス) id: 690c44789e (このIDを非表示/違反報告)
太田(プロフ) - 飽き性で更新停滞させてすみません……書きたいエピソードたくさんあるので、またぼちぼち更新します。 (2020年10月10日 12時) (レス) id: 690c44789e (このIDを非表示/違反報告)
小冬 - 久しぶりに、面白い小説に出会えたぁぁぁ！！！頑張ってください、応援してまぁす☆ (2020年10月2日 22時) (レス) id: b394ae1541 (このIDを非表示/違反報告)
太田(プロフ) - におーさん» 応援のお言葉ありがとうございます！ (2020年8月16日 11時) (レス) id: 66db041f0b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：太田 | 作成日時：2018年3月19日 18時
