転校生と生徒会長6 ページ39
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「はいは〜いこの後歓迎会でカラオケしよ！ 行くや〜つ」
「行く行くー！」
「てか全員参加でしょ！」
流れるように放課後カラオケ大会が決まった時には思わずノリ遅れたりした。中学生ってほんと、なんか、……元気だね……。
こんな哀しい自覚したくなかったけど、合わせるだけで精一杯で話題も若すぎて上手く付いていけてるか不安で仕方ない。
ああ〜フラぺは失敗だったかなあ。やっぱべびたぴとか言った方が良かった？
そんな風に心の中でギャップを感じているとき、ふと気が付いた。
手塚くん、全然話に入ってこなかったな。
てっきり彼がクラスの中心人物かと思っていたけど、何人かのノリの良い生徒たちがまとめているように見える。こういう賑やかなノリを妨げたりはしない人なのか。
こっそりと彼の様子を伺うと、バチっと目が合った。手には文庫本を開いている。
――あ、もしかして、私を案内しなきゃいけないから待ってくれてる！？
そう思い至って内心わたわたしていると、手塚くんは本を閉じて静かに立ち上がった。
「――すまないが、俺は部活があるから参加できない」
「あっそうだよな」
「え〜残念〜！」
「また今度行こうね！」
クラスメイト達は案外フレンドリーな感じで接しているようだった。
正直少し驚いた。明らかに一人存在感が違いすぎるから、もっと尊敬されていたりとか、それこそカリスマみたいに扱われているのかと勝手なイメージを持っていたのだ。
「ああ、またの機会に参加しよう。……ところで、先生からAさんに校内を案内するように頼まれているんだが、そろそろ良いか？」
そう言って手塚くんの鋭い眼光が私に向けられる。べつに睨まれているわけではないのに目力の強さに少しビクッとしてしまった。
「えっそうだったの！？」
「悪い！ 待たせたよな」
クラスメイト達はすぐに私の周りから離れて自分たちの帰り支度を始める。
「Aさん、いいなあ。手塚君と女子が二人って激レアだよ？」
「ほんとほんと」
女子たちは明らかに羨ましそうにそう言って、手塚くんへ熱のこもった視線を向けたりしてて、本当に人気の男子なんだなと感心してしまった。
──でも残念ながら、どんなに大人っぽくてかっこよくても、私からしたら一回りも下の中学生でしかないんだけれど。
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天葉 - 凄く面白いです！よく見かけるトリップモノとはまた違った面白さを感じました。オトナな夢主に原作で大人扱いされてた子が甘やかされてるのとかキュンとしそうです！若返りで勉強が…というのがリアルで思わず笑いました。応援してます♪ (2021年3月30日 15時) (
レス) id: 623fd23513 (このIDを非表示/違反報告)
太田(プロフ) - 小冬さん» 面白いと言ってもらえてとても嬉しいです！ 更新頑張ります。 (2020年10月10日 12時) (レス) id: 690c44789e (このIDを非表示/違反報告)
太田(プロフ) - 飽き性で更新停滞させてすみません……書きたいエピソードたくさんあるので、またぼちぼち更新します。 (2020年10月10日 12時) (レス) id: 690c44789e (このIDを非表示/違反報告)
小冬 - 久しぶりに、面白い小説に出会えたぁぁぁ！！！頑張ってください、応援してまぁす☆ (2020年10月2日 22時) (レス) id: b394ae1541 (このIDを非表示/違反報告)
太田(プロフ) - におーさん» 応援のお言葉ありがとうございます！ (2020年8月16日 11時) (レス) id: 66db041f0b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：太田 | 作成日時：2018年3月19日 18時
