最初の朝 ページ1
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その日は普通の金曜日で、私はいつも通り朝起きたら身支度して出勤。小太りの上司はいつもの嫌味を飛ばしてきたので私はそれに愛想笑いを返したでしょ。
怖い先輩にミスを指摘されて平謝り、トロい後輩のフォローして、同期と一緒に営業課のイケメンのうわさ話もいつものまんま。
華金だって関係なく残業して、クタクタになったから飲みのお誘いは断った。
切れかけだった化粧水と洗剤を買い足すついでに晩酌用の缶ビールとチューハイも買っていって、明日は予定も無いし気になってた映画のDVDでも借りに行こっかな〜なんて思いながら、だあれも待ってない、最近越してきたばかりのアパートの我が家に帰宅しただけのつまんない一日。
それだけ。ほんとに。変わったことなんてひとつもしてないのに。
──土曜日の朝、目覚めた私は少女の姿になっていました。
「な、なに、これ……」
落ち着こう。私ことAAは社会人歴うん年になる立派なアラサー女性。顔立ちは童顔というよりむしろ老け顔……もとい、大人びた造りで、胸だって巨乳では無いけど貧乳でもない。ヒップサイズはLだ。
鏡に映る姿はどうだ。
顔の造り自体は変わらないものの、どう見たって見慣れた自分とかけ離れた幼い顔立ち。一夜にしてバストもヒップも引っ込んで、というか全体的に脂肪が落ちていて、心なしか背丈も縮んでいるような……。
「わた、わたし？ これ、本当に？」
動揺のあまり震える声も、少し高くなっているような。
夢かな？ 夢だよな？ 恐る恐るまろい頬っぺたをつねってみると、あら不思議。
「痛い……」
そんなに強くつねったわけじゃなかったけど、おかしいな、涙が滲むよ。
「いやいや、コナンくんじゃあるまいしこんな超常現象があってたまるか。なにかの奇病？ 病院行く？ 何科に行けばいいんだこれ」
気持ちとしては精神科に行きたい。さっきから動悸がすごいし内科でもいいかな。
「ああ落ち着け落ち着け、落ち着こう、いったんタンマ。見たところ……中学生くらい、っぽいな。髪型は変わってないけどそれ以外全部ヘン……原因は？ 変なもの食べてないし、なに？ わかんないよ〜どうしよお〜」
半泣きで部屋の中を意味もなくウロウロとする。いい大人が情けないことこの上ないが、そんなこと気にしてる余裕なんかない。
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天葉 - 凄く面白いです！よく見かけるトリップモノとはまた違った面白さを感じました。オトナな夢主に原作で大人扱いされてた子が甘やかされてるのとかキュンとしそうです！若返りで勉強が…というのがリアルで思わず笑いました。応援してます♪ (2021年3月30日 15時) (
レス) id: 623fd23513 (このIDを非表示/違反報告)
太田(プロフ) - 小冬さん» 面白いと言ってもらえてとても嬉しいです！ 更新頑張ります。 (2020年10月10日 12時) (レス) id: 690c44789e (このIDを非表示/違反報告)
太田(プロフ) - 飽き性で更新停滞させてすみません……書きたいエピソードたくさんあるので、またぼちぼち更新します。 (2020年10月10日 12時) (レス) id: 690c44789e (このIDを非表示/違反報告)
小冬 - 久しぶりに、面白い小説に出会えたぁぁぁ！！！頑張ってください、応援してまぁす☆ (2020年10月2日 22時) (レス) id: b394ae1541 (このIDを非表示/違反報告)
太田(プロフ) - におーさん» 応援のお言葉ありがとうございます！ (2020年8月16日 11時) (レス) id: 66db041f0b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：太田 | 作成日時：2018年3月19日 18時
