【d!】転生したら、最強の使い魔でした。【軍パロ】

二章　-魔獣- ページ8

-ut side-

…エーミールが突拍子もない事を言い出した。

魔獣を使役するなんて聞いたことないで？


魔獣は本能の赴くままに人を喰らい、暴れまわる。
動物はペットにしたり、共存することはできるけれど

魔獣はどんな手を使っても我々との共存はできひん。

どこの国にいる賢い研究者も口をそろえて言うのに…。
最初は止めようとした。
危ないからって、危険だからって、無謀だって。

でも、エーミールの目は綺麗な程の銀色だった。
絶対にやって見せる、とでも言っているようで。

いつもは弱弱しいあいつが珍しく自信を持っていたから、
それがちょっと嬉しくてなんも言えへんかった。


どうにかなるかもしれへん、
そうゆう希望さえ抱いていた。
この荒廃した世界に光が差し込むんちゃうかも。と思って準備しとった。

俺は水と風の魔力に長けているから、その二つの岩に魔力を注いだ。
あれ、めっちゃ大変やった。
生気が抉り取られて行くから。

俺らの苦労の甲斐あって、
必要な物は全て揃ったらしい。


エーミールが召喚をするといったから
全て任せることとなった。

俺らは屍や岩を機械や台等で運んだら、
お役目は終わり。何かあったら直ぐに対処できるように
少し離れた所で見守っていた。



だが、努力も虚しく
召喚は失敗に終わってしまった。

煙が発生したと思えば魔方陣の上の大岩と数万の屍は
全て消え失せ、可愛い可愛いドラゴンが寝息を立てていた。

途端に、エーミールは倒れ
ペ神が魔力切れだと言い、医務室のベットに寝かされた。


幹部会議室の机でスヤスヤ寝ているこんなかわいいヤツが
戦争に役立つわけないやん。

みんなそう思っていた。

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