リンガ・フランカ (ページ5)

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５：welcome to our class. ページ5

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{みなさんこんにちは。
わたしはにほんからきました。Aです。
かんこくごははなせません。
えっと…}

ぎこちなく紙を見ながら自己紹介をしている
のは、転入生のA。

朝、席に付いたら隣に新しい席が出来てた。
転入生が来るのかなと思ってたら、
やっぱりそうだったみたいだ。

韓国語、話せないって…それじゃあ、
コミュニケーションはどうするんだろう…。

[Aさん、英語で大丈夫よ。]

[では…
でも英語なら話せるので、韓国語を
話せるようになるまで英語で話しましょう。
1年間よろしくお願いします。]

なるほど、世界の共通言語だもんなぁ。

だけど正直、ここじゃやっぱり英語だけは
厳しいと思う。

俺は韓国語もまあ話せたからよかったけど、
まさに日本から来たユタヒョンなんかは
本当に苦労してたもん。

[それじゃあ、Aさんの席はそこだから。]

仲良くなれるといいな…って、おお…。
なんか凄い嬉しそうな顔して席に付いた…。

もしかして…SMルーキーズ知ってる…とか？

あっ、リュックに付いてるキャップ型の
ストラップ…EXOだ…シウミン先輩のだ…
シウミン先輩のファンなんだ…。

やっぱり、そうなのかもしれない。

それじゃあ距離を保って関わらないとなぁ。

{それでは、授業を始めます。}

{マク、隣の席なんだからAに
色々教えてあげてよ！}

{うん、わかったよ。}

本当は関わりたくないんだけど。
隣の席だし仕方が無いか…。

[A、よろしくね。]

[うん、よろしくお願いします。
えっと…お名前は…]

[マークだよ。]

名前知らないんだ…名前を知らないだけ？
それとも…SMルーキーズ自体知らない？
なんかすっごい考えてる。口空いてる。
初対面の人に申し訳ないけど酷い阿呆面…

[ハーフ？]

[ははっ、いや、両親は韓国人だよ。笑
でもカナダ出身、韓国系カナダ人。]

[なるほど！どうりで発音が美しいと…]

[ありがとう。笑]

[いえいえ。では、お世話になります。]

案外あっさりな対応だなあ。
ハーフか聞いてきたって事は
俺を知らなかったのかな？

まだ気が抜けないけど、
普通になら仲良く出来るかも。

A、俺らのクラスにようこそ。

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