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「お前ならすぐ出来るようになるって言われたんだ。覚える度に褒めてくれたなぁ」
元々シリウスは頭が良く、優秀な航海士になれるまでに時間は掛からなかった。
懐かしそうに言うシリウスにリーラは手招きをした。不思議そうに近付いてきた彼女にしゃがむように言うとその頭に手を置いた。
「リーラ?」
「シリウスは立派だね、父親が死んでもしっかりしてるよ
対価に魂を貰ったのは私だけど さらにその対価としてアンタが1人でやっていけるまで傍にいないとね」
「リーラ、いつかいなくなるのかい?」
アンタが1人で、のくだりからシリウスの顔が不安げなものになる。頭を撫でるリーラの手を持つ彼女のそれは震えていた。
「いなくならないよ ごめんね」
おいで と言うとシリウスはきつく抱き締めてきた。どうやら予想以上に依存してくれている。
ここまでくるともう依存が晴れることはない。特に相手が悪魔であるならば。
「陸に着いたら一緒に出掛けよう 私から離れてはいけないよ」
「離れるもんか」
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作者名:クヴァール&くろのちか | 作者ホームページ:なし
作成日時:2018年7月8日 7時