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近くのリンゴ売りで買ったのだろう、よく熟れた美味しそうなリンゴだ。


少し自分から離れたのはいただけないが叱るつもりはない。ただ注意はしなければ。


『シリウス、俺から離れるなと言ったろう？攫われたらどうするんだ』


『……ごめんなさい』


『でも俺を驚かせようとしたのは素晴らしいな。驚いたぞ』


『ほんとう？とうさん びっくりした？』


『ああ、びっくりだ

さあ食べよう お前が買ったリンゴだからきっと美味い』


『うん！』


シリウスは嬉しそうに頷くとリンゴをひとつ渡してかじりついた。


あの時のリンゴの味をまだ覚えている。

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作者名：クヴァール&くろのちか | 作者ホームページ：なし  
作成日時：2018年7月8日 7時

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