一番星に願う《PotC》 (ページ7)

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｢いくら飲んでも酔わない、食物は舌の上で灰となる。
海風が頬を撫でても何も感じない。おたくらは生きてるようで死んでるね｣

｢皮肉を言うためだけにここに来たんじゃないだろう？｣

｢1つ情報をあげようと思ったのさ。

その呪いは全てのコインが集まらないと解けない。今探してる最後の1枚はイギリス領ポートロイヤルに屋敷を持つ提督の娘が持ってる｣

マリナ・メルムの言葉を鵜呑みにするつもりはない。

いくら海賊と言えど英国海軍に真っ向から仕掛けるつもりは毛頭ないのだ。

｢その情報が真実だという証拠は？

そう簡単に悪魔に弄ばれるつもりはないぞ｣

｢今は神父としてアンタに救いの手を差し伸べてるつもりだけど｣

マリナ・メルムに何か返すこともなく、バルボッサは舵を取った。

｢いいか諸君、我々はポートロイヤルに向かい最後の1枚を集めて死の島へ向かう。この10年間の苦痛にいよいよ別れをする時だ

シリウス、進路を取れ｣