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ある夜、真っ黒に染まる夜の海を進む船があった。
黒い船体に、黒い帆を張る船の名はブラックパール。カリブ海最速の船だ。
その甲板に立つ者たちの姿はまさに異形。人間の形は留めているが、肉はついておらず 腐敗した内蔵や骨や筋肉がむき出しになっている。
数年前に手に入れたアステカのコインの呪いが原因だ。
｢船長！小舟がこっちに近づいてきます！｣
ふんだんに羽を使った大きな帽子を被り 梶を握る男に船員が声をかける。
船長 キャプテン・バルボッサは一等航海士を務めるシリウスから望遠鏡を受け取ると指さす方向を見た。
小さな小舟が確かにこちらに近づいてくるのだ。
彼はそれについての噂を耳にしたことがあった。
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作者名：クヴァール&くろのちか x他2人 | 作者ホームページ：なし
作成日時：2018年7月5日 7時
