Like a sunflower. (ページ6)

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夏稀ちゃんと放課後に遊んだその日の帰り道。

楽しくてついつい時間を忘れ、
空はすっかり暗くなってしまっていた。

と、ちょうど学校の前を過ぎようとしたとき。

目の前から歩いてくる高身長の彼と目が合った。

「あ、」

「えっ」

「ボールの子」

その赤髪は紛れもなく、ジェシーくん。

そして私は''ボールの子''？

「Aちゃん、久々！いや２日は久々じゃないか」

あ、ちゃんと名前覚えてくれてた…。

「なんか私も久しぶりな気が、するかも？」

「やっぱり？何してんのこんな時間に、まだ制服じゃん！」

「友達と遊びに行ってて、その帰りなの」

そっか、と言うジェシーくんこそ。

私服、と言っても随分とラフな格好。

「俺は学校に忘れ物。部屋着のまま取りにきちゃった」

まるで私の頭の中を覗いたかのようなセリフ。

「夜の学校、かぁ…」

「一緒に行く？」

「え？」

「なんか興味ありそうな目してるから」

「えと、い…いいの？」

「俺は全然いいよ？」

足の長いジェシーくんはヒョイッと柵を乗り越えて、
私に手を差し出した。

恐る恐る足をかけてその手を握りながら柵を飛び越えると
ジェシーくんはニコッと笑った。

なんだか不思議だ。

ジェシーくんと夜の学校に忍び込むなんて、
誰が予想つくんだって話。