Like a sunflower. (ページ32)

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海辺からコンビニまでは、歩いて１０分ほど。

ジェシーくんは私の歩くスピードに合わせてくれてた。

「花火、楽しかったね」

「ね、楽しかった」

「Aちゃん線香花火得意そうな雰囲気してた」

「ふふ、なにそれ」

大丈夫、私普通に話せてるよね…？

「ジェシーくんは逆に、すぐ落としそうなのに」

「えーなんでよ！実は繊細だから俺」

「ジェシーくんは繊細、覚えとく」

そんな会話をしながら歩いていたらコンビニに到着。

みんなへの飲み物と、ついでにアイスを買って。

ジェシーくんは飲み物、私はアイスが入った袋を持って、あとはまた来た道を戻るだけ。

「Aちゃん」

「ん？」

私たちの歩くスピードは心做しかさっきよりゆっくりな気がする。

アイスだってあるから本当は早く戻ったほうがいいけれど。

「今度さ、映画とか見に行こうよ」

「いいね映画。でもみんな見たいのバラバラかもよ？」

「あー、そうじゃなくて」

みんなでも楽しいんだけど…って、
立ち止まったジェシーくんにつられて私も足を止める。

「２人で、行かない？」

ジェシーくんの真っ直ぐな目とその言葉にフリーズする私。

「あ、ごめん……やっぱ嫌？」

目の前の人が黙ったままじゃ、そう思うのも当然だろう。

心配そうな顔をしたジェシーくんに慌てて訂正した。