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『おはよ』


1週間ぶりに学校に登校した。
教室に入ると目を輝かせた伊野ちゃんの姿が。


慧「Aちゃーん!会いたかったよー!」

『わわっ……』


いつもみたいに抱きついてくる。
勢い余って尻餅をつきそうになったけど、そこは伊野ちゃんがしっかりと支えてくれたから倒れずに済んだ。


慧「へへ、久しぶりにハグした〜」

『も〜!』


宏太とはまた違う感触。……宏太の方が心地いい。


慧「……薮のやつ今日は止めなかったな」

『あ、ほんとだ』


いつもは宏太が止めに入るんだけど、今日はなぜか止めに入らなかった。


当の本人は光と何か話してるし。

『てか伊野ちゃん』

慧「なあに?」

『いつまで抱きついてるの?』

慧「え?そんなのに決まってんじゃん。ずっとだよ!」

『えぇ……』


困ってる私とは裏腹に、ニコニコと心底嬉しそうな伊野ちゃん。
それよりクラスメイトの視線が痛い。
チラホラ聞こえる私に向けた言葉も聞こえる。


慧「……なるほどね」

『ん?なんか言った?』

慧「ううん、独り言」


そう言うと、満足したのか私から離れて
光たちの方へと行った。

……なるほどね、ってなにがなるほどなんだろう。

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作者名:ちぃすけ | 作成日時:2019年8月15日 14時

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