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付き合った頃を思い出しちゃった。

確かあの時もこんな感じでどうでもいいことを言い合って楽しく過ごしてたっけ。


「なーA。最近悩んでることとかない?」


『えっ?ないよそんなの』


一瞬、確信をついてきた宏太に焦った。
もしかして、って思ったけど大ちゃんたちには口止めをしてるし……


「ここ座って」


胡座をかいて、はやく。と急かす。
言われた通りに宏太に背を向けて座ると後ろから優しく抱きしめられた。


ふわっと香る大好きなこの香り。
胸がドキドキして落ちつけないよ……


「……ごめんな、A」


キスとかしてくるのかな?ってドキドキしてたのに
発せられた言葉は、謝罪の言葉だった


『………なんで宏太が謝るの?』


宏太に謝られることしたっけ、、、


「Aを守れなかったから………」


『………え』


「ごめん………ホントにごめんっ……!」


言葉とともに、抱きしめる力が強くなる。
目の前にある宏太の腕にはポトポトと雫が垂れていた。


『こうた……?』



振り返ろうとしても

抱きしめている力が強くてビクともしない。



「Aが傷ついてるとは知らずに……俺は………」

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作者名:ちぃすけ | 作成日時:2019年8月15日 14時

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