コーヒーと決意 ~JM side~ ページ32
JA『呼び出しちゃってごめんね？』
JM『大丈夫だよ。それで、相談って？』
この後に続く答えなんて分かり切っているけれど、一応形式的に聞いてみると、
JA『グクのことなんだけど…』
やっぱりね。
最近、ジアに呼び出されたり、急に電話がかかってくることが多い。そして、その時に話すことは決まってジョングクのこと。今までジョングクに気があるような態度は見せなかったのに、急に気が変わったのだろうか。ていうか、俺の見立てではジアはあの人のことが好きだと思ってたんだけど…なんて考えを巡らせながら、話半分にジアに耳を傾ける。
JA『グクの誕生日もうすぐでしょ？だから誕プレあげようと思って！』
JM『なるほど？』
JA『それで、ジミンに選ぶの手伝って欲しくて！』
気が進まないお願いだった。そもそも俺は全力でAを応援したいわけだし、ライバルになるジアにはあんまり手を貸したくない…
JM『うーん、俺ジョングクとは仲良いけど、あいつとは趣味合わないからそういうの全然役に立たないよ…』
と濁して断ろうとするが、
JA『もう候補は２つに絞ってあるの！どっちの方がいいと思うか教えてくれるだけでいいから！ね？』
そう言ってジアが見せてきた候補はどちらもブランドもののベルトだった。たしかにそれはかっこよくておしゃれで、大抵の男子大学生なら喜ぶと思う。だけどジョングクは絶対に喜ばない類の物だった。あいつはブランド物にあんまり興味がないし、そもそもあいつの服はほとんどスウェットしかないから、ベルトなんて使う機会が全くないのだ。
あいつのこと全然分かってないな…と若干呆れながら、
JM『左の方がジョングクぽいかも』
なんて適当に言うと、
JA『ありがとう！じゃあこっちにする！』
と笑顔で言うジア。でもその笑顔はなんだか嘘っぽくて。
JM『ところで、何で急にジョングクに構うようになったの？』
と聞くと、その嘘っぽい笑顔のままジアが答える。
JA『んー？前からかっこいいなって思ってたし、そろそろ私も彼氏欲しいなって！笑』
JM『そうなんだ？笑 Aと付き合ってるのに？笑』
と牽制してみると、
JA『うーん、グクはAより私のこと好きそうだけど？笑 いーっつもグク私のこと見てるもん笑』
そう言って笑うジアはなんだかドラマに出てくる悪役の顔をしていた。
絶対何か裏がある…と確信した俺は、Aとジョングクをジアから守ることを胸に誓って、残っていたコーヒーを一思いに飲み干した。
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sonel(プロフ) - めろんさん» 初出しです…！意図せずどなたかの作品と似てしまっていた場合は申し訳ないです…(T . T) (2021年8月13日 21時) (
レス) id: e14fbab7d1 (このIDを非表示/違反報告)
sonel(プロフ) - 通りすがりのKさん» お返事遅くなってすみません(T . T) 心を込めて読んでくださって嬉しいです(T . T) 続編も出ておりますのでお楽しみください！ (2021年8月13日 21時) (レス) id: e14fbab7d1 (このIDを非表示/違反報告)
めろん - このお話って前にも出してましたか？ (2021年7月16日 16時) (レス) id: 6374d6be3e (このIDを非表示/違反報告)
通りすがりのK - これまでに無いくらい号泣しました。何よりも主人公が良い子過ぎて…続編も期待しております。 (2021年7月16日 2時) (レス) id: 60b46b46ac (このIDを非表示/違反報告)
sonel(プロフ) - やっちょこさん» 優しいお言葉嬉しいです(T . T)そして主人公ちゃんを応援してくださってありがとうございます( ´ ▽ ` ) (2021年7月3日 0時) (レス) id: e14fbab7d1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：sonel | 作成日時：2021年4月3日 18時
