青天の霹靂 ~JM side ~ ページ22
俺とぶつかって転んでしまったAに手を貸そうと声をかけると、顔を上げたAの瞳は涙で濡れていた。驚いて言葉を失っていると、Aはすぐに立ち上がり、再び走って行ってしまった。
慌てて声をかけるも、Aの背中はどんどん遠くなり、何もすることができなかった。あそこまで取り乱すなんてよっぽどのことがあったのだろう、と心配になるが、Aとは数回しか話したことがなかったから結局何もできずに眠ってしまった。
______________
昨日のことを回想しながらぼーっとしていると、家を出る時間になってしまって、慌ててスマホと財布を手に取って家を出た。
普段はガランとしてる道も、今日は花火大会に行く人でいっぱいだった。みんなが同じ方向に歩いていくのがなんだか面白くて、人混み特有の高揚感に浸っていると、遠くからみんなとは逆方向に歩いて来る浴衣姿の女の人がいた。忘れ物でもしたのだろうかと考えながら近づいて来るその人をなんとなく見ていると、
JM『え、』
その人はAだった。Aが、感情の読めない顔で俯きがちに歩いていたのだった。
どうして？ジョングクと一緒に花火大会行くんじゃないの？と疑問に思ったが、声をかけられるような雰囲気ではなかった。
もし忘れ物をしたなら急いで帰るはずだし…かといって浴衣姿を着て髪の毛も可愛くしてるんだから、花火大会に行かないとも思えないし…
一人で考えていると、気付いたらAとすれ違ってしまい、昨日みたいにAの背中をただ見送ることしかできなかった。
ジョングクにすぐに連絡しようとしたが、一緒に花火を見る友達と合流してしまった為、連絡しようにもできず、Aのことが頭に引っかかったまま今日の待ち合わせ場所に向かった。
しかし、集合場所に着くとそこには、
JM『お前、なんでいるの？』
ジョングクが居た。
ジョングクは俺が来たのが分かると、ばつが悪そうにそっぽを向いた。
JA『私が呼んだの！笑』
JM『…え？』
驚きすぎて、頭が上手く回っていなかった。今すぐにでもジョングクに事情を聞きたかったけれど、他の人たちもいる手前中々話せず、みんなで花火を見る場所まで移動する。
移動の途中でなんとかジョングクを捕まえて、小声で話しかける。
JM『お前、Aは？一緒に行くんじゃなかったの？』
すると、ジョングクは遠くを見ながら、
JK『今朝、断られて』
JM『は？なんで？』
JK『分かんないっす、返信ないんで。』
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sonel(プロフ) - めろんさん» 初出しです…！意図せずどなたかの作品と似てしまっていた場合は申し訳ないです…(T . T) (2021年8月13日 21時) (
レス) id: e14fbab7d1 (このIDを非表示/違反報告)
sonel(プロフ) - 通りすがりのKさん» お返事遅くなってすみません(T . T) 心を込めて読んでくださって嬉しいです(T . T) 続編も出ておりますのでお楽しみください！ (2021年8月13日 21時) (レス) id: e14fbab7d1 (このIDを非表示/違反報告)
めろん - このお話って前にも出してましたか？ (2021年7月16日 16時) (レス) id: 6374d6be3e (このIDを非表示/違反報告)
通りすがりのK - これまでに無いくらい号泣しました。何よりも主人公が良い子過ぎて…続編も期待しております。 (2021年7月16日 2時) (レス) id: 60b46b46ac (このIDを非表示/違反報告)
sonel(プロフ) - やっちょこさん» 優しいお言葉嬉しいです(T . T)そして主人公ちゃんを応援してくださってありがとうございます( ´ ▽ ` ) (2021年7月3日 0時) (レス) id: e14fbab7d1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：sonel | 作成日時：2021年4月3日 18時
