束縛愛Part4 (ページ35)

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〜翔〜

Aを呼んだら、関係ない子までついてきた

進んでAの引き立て役になるなんて立場を弁えてる子だね

好感なんて持てないよ？

だって、俺でさえAと腕組んだことないのに、よりによってこんな子に先越されるとか……

岡田くんが提案したAさん呼びは出演者だけでなく、スタッフにも浸透した

本人がさほど気にしてないから斗真も口を出せない

岡田｢斗真。お前の彼女と連絡先交換していい？｣

斗真｢やめて！？てか、ダメでしょ普通に｣

岡田｢俺は全然アリだと思ってる。だって絶対、電話しても出ないだろ？｣

斗真｢…………｣

岡田｢おい彼氏。そこは、そんなことないですって言ってやるとこだろ。無言で肯定すんな｣

俺の電話はすぐ出てくれるけどな

やっぱりAって斗真より俺のほうが好きだよね

関心も興味もAにしか向けられていないと分かると、自分が場違いなのだと気付いた

それでも立ち去る素振りさえ見せないのだから神経が図太い

錦戸｢え、嘘やん。もんじゃ食べたことないん！？｣

｢お好み焼きと違うんですか｣

斗真｢平たく言えば、俺は同じ仲間だと思ってる。鉄板で焼くし｣

岡田｢え、じゃあさ。今日にでも行く？もんじゃ。このメンバーでさ｣

翔｢斗真。ゴチになります！｣

俺がふざけて頭を下げると、他の人も頭を下げて、斗真に奢ってもらうことが決定した

斗真｢待って待って！ここは普通、言い出しっぺの先輩じゃないの！？｣

岡田｢斗真……。ゴチになります！！｣

斗真｢何で！？｣

岡田｢スタッフもマネージャーも全員だからな。ちゃんと金下ろしとけよ｣

斗真｢えぇーー｣

｢斗真くん。お金、足りないなら私、持ってるよ｣

斗真｢あ、いや。大丈夫。大丈夫だから！｣

一般人、しかも女子高生(未成年)がお金を出すとなると、大人(俺達)が出さないわけにはいかない

ま、Aの分は元々、俺が払うつもりだったけどね

斗真｢でも、君は……帰るよね？｣

綾野｢え、よくない。一緒でも｣

斗真｢ううん。この子は忙しいんだよ。色々と。ね？｣

エリカ｢は、はい。Aちゃん、楽しんできてね｣

斗真の目はよく知っている

俺もよくしてる目だ

相手を見下し、脅迫し、逆らわせない圧

つまりは格好のネタを斗真は握ってるってことだ

待って！俺はそういう目を向けるだけで、斗真みたいに堂々と相手の目の前でしてないからね！？