束縛愛Part4 (ページ33)

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〜A〜

女子生徒｢Aちゃんってすごいよね｣

女子生徒2｢私は前から思ってたよ。只者じゃないって｣

男子生徒｢女子怖っ。この前までブスだの何だのイジメてたのにな｣

女子生徒｢そういう男子だって、女の子の顔を気持ち悪いとか言ってたくせに！！｣

男子生徒｢はぁ！？ありゃお前らの空気を読んでやっただけだろう！！｣

友達は欲しいとは思ってた

斗真くんのように本気で心を許せなくても、打算だらけの繋がりでもいいから

だから今、周りにいるのはうるさいだけで、叶うなら離れて欲しい

斗真くんと知り合いだと分かってから友達認定されてる気がする

教師｢櫻井さんって翔くんと同じ名字なのね。漢字も一緒だし｣

｢あ、はぁ……？｣

私はどうすればいいのだろうか

求められているものが分からないから返事も曖昧になる

斗真｢A｣

｢どうしたの｣

斗真｢予感的中しそうだったから避難させに来た。この分だと今日も授業は無理そうだし俺達といよ。いいですよね、先生？｣

教師｢もちろんです。ここにいたらもっと騒ぎになるでしょうし｣

斗真｢ですよねー｣

訳:アンタもAに詰め寄ってたの見逃してないからな

斗真くんに連れられたのは翔達が待機している空き教室

岡田｢公私混同してますね｣

翔｢してますねー｣

斗真｢してない！いや、したけども！！俺のせいで絡まれてたら助けなきゃって思うじゃん｣

岡田｢まぁ……そうだな｣

斗真｢原因の4割ぐらいは先輩のせいですよ｣

岡田｢俺が何したよ｣

斗真｢めっちゃ近付けようとしましたよね。だから余計に生徒達が……｣

岡田｢そう言われると4割どころかほぼ8割、俺のせいじゃん｣

話しに割って入るつもりはなく、とりあえず離れた所にいよう

教室に置かれたパイプ椅子は翔達のために用意された物だ

翔｢座っていいんだよ？｣

｢大丈夫……です｣

岡田｢お前の彼女って謙虚っつーか、欲ないな｣

斗真｢良い子でしょ？｣

岡田｢良い子すぎてお前にはもったいないわ｣

斗真｢何でですか！？(笑)｣

あんな風に笑う斗真くんを私は知らない

数年という月日は、人をこんなにも変える

不思議と寂しさはない

好き……だったはずなのに、斗真くんの特別を望まなくなったのはいつからだっけ

翔｢どうしたの。Aちゃん｣

岡田｢櫻井。ちゃんじゃなくて、さんな。斗真の彼女なんだから敬意を払え｣

斗真｢だから先輩！そういうとこです！！｣