束縛愛Part4 (ページ19)

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〜潤〜

そして、今現在

Aはいつも俺を手伝おうと台所まで来てくれるけど、翔さんの言った通り怪我をして欲しくないから、いつも｢大丈夫｣と言う

本来なら大人であるあの4人が手伝いに来るべきじゃないかな

｢潤はいつも1人で作ってくれてるし｣

潤｢そんなの今更だって｣

俺が断る理由はもう一つあって、この困る顔が見たい

何もせずに、住むってことに罪悪感のようなものを抱いてるのかもしれないけど、Aはいてくれるだけでいい

誰のものにもならず、俺の側にさえいてくれれば

あまりしょげられると良心が痛む

｢いいよ｣と言おうとすると、翔さんがAの腕を引いた

翔｢何してるの？宿題あるんだよね？見てあげるから、やろ｣

みんなAのことが大好きだから、Aが怪我をするかもしれない料理はさせない、っていう翔さんの提案に乗った

だからこの流れはごく自然なことで、むしろ助かるはずなのに……

つい、Aを引き止めた

潤｢手伝ってくんないの？｣

行って欲しくない

そんな意味を込めた

翔｢もうほとんど出来てるじゃん。運ぶ要員がいるなら相葉くん呼ぼうか？｣

何食わぬ顔で簡単にAと切り離そうとしてくる

翔さんはいつもAを独占しているんだから、たまには譲ってくれてもいいんじゃないかな

｢潤の手伝いしたい。ダメかな｣

翔｢うん、ダメ。だってA、数学苦手でしょ？他の教科より時間かかるんだから、少しでも終わらせたほうが効率いいよ｣

｢でも、翔がちゃんと教えてくれたら大丈夫だよ｣

翔｢うん。教えるよ。Aになら何でも。分からないこと全部｣

A大好き翔さんが言うと、下心ありきのやましい意味にしか聞こえないのは俺が不純だからだ

あの日から、Aに手を出そうとしたときから何かある度に“そういう目”で見るようになった

特にヤバいのが、風呂上がり

濡れた髪も香る石鹸の匂いも、誘われているみたいで耐えるのが一苦労

夏場はTシャツ短パン

露出が多くて目のやり場に困る

Aは思わないのだろうか

俺達に好意を抱かれているかもと

一つ屋根の下で男と女が暮らすって、そんな単純なことじゃないのに

翔｢宿題なんて面倒なもの、先延ばしにしたっていいことないよ。だからね、ちょっとでも早く終わらせよ？｣

翔さんの正論に反発できるわけもなく、あっさりAを連れて行かれた

ほんと、簡単にAとの時間を邪魔してくれるな