束縛愛Part4 (ページ8)

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〜A〜

翔｢本当に大丈夫？今日は休んだほうがいいんじゃない？｣

｢もう既に何日も無断欠席してるから｣

翔｢でも！！また斗真が……｣

｢翔。大丈夫だから。斗真くんは優しいから。行ってくるね｣

翔｢そうじゃなくてさ……｣

｢斗真くんじゃなくて、私のこと、信じてくれない？｣

翔｢そ……んなこと。俺はAのことを信じてる。世界で、誰よりも。でもさ。斗真がAを諦めたって本気で思ってる？｣

やっぱり翔にはいっぱい不安にさせてしまっている

今日から早く帰らないと

こんな私を本当の家族のように受け入れてくれて、この火傷にも気味悪がられないのは斗真くん以来

両親でさえ余計に私から距離を取るようになった

どうして優しくしてくれるんだろう

学費も携帯代も全部出してくれてる

赤の他人をずっと置いてくれるなんて

学校では私がいようがいまいが何かが変わるわけでもなくいつも通り

むしろ最初からいない空気感がある

誰かに嫌われるのも好かれないのもちゃんと分かってる

愛情を求めないわけではないけど貰えない物に手を伸ばして欲するほどバカじゃない

女子生徒｢ええ。今日もデートしないの？｣

エリカ｢だってほら。忙しいし｣

女子生徒2｢でも！！あの生田斗真と付き合ってるのにもったいない｣

え？斗真くん彼女いたんだ

知らなかった

女子生徒｢意外と大胆だよね。路上でキスなんて｣

あの写真のことこな？

あれって私じゃなくてエリカさんだったのか

じゃあ斗真くんがキスしたのは……？

分かんなくなってきた

まぁいいや別に

女子生徒3｢え、それ本当！？｣

女子生徒4｢うん。さっき職員室で聞いたの。校長が日付け間違えて今日からだって｣

人の不安ってどうやったら解消されるかな

出来る限り側にいたら少しは安心してくれるだろうか

火傷のことも話さなきゃいけないけど斗真くんとの約束で何も言えない

翔は多分怒る

のに、私のを追い出さない

愛想を尽かすこともなく悲しそうな顔をする

私はみんなが好きだし大事にしたいと思う

それは斗真くんの私への想い(好き)と同じなのだろうか？

一緒にいたいと気持ちはあるけど、無理やり繋ぎとめたいわけじゃない

私はこんなにも感情というものに疎かったのか

普通に、普通の家族の元に生まれていればこうはならなかったかもしれない