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「貴様が爆弾犯か」
「そう聞いて素直にうなずく奴がいるかっつーの。ま、やったの俺だけど」
爆弾犯はヘラヘラ笑いながらスイッチを見せびらかすようにいじる
「………その起爆装置から手を離せ」
「だーかーらー、そう言われて素直に聞く奴がいるかっつーの。」
「君の言ってることはもっともだね。素直に聞く奴がいるとすればよほどの善人かアホかだね」
「そっちのワカメはよくわかってるらしいな」
「だれがワカメだい」
軽口を叩きながらも太宰は少しながら焦っていた。
それは国木田も同様のこと
自分達が爆弾犯を抑えるのと爆弾犯か起爆装置を押すのではどちらが速いかなど考える必要もないほどわかりきっている
故に下手に動けない
国木田の異能力
【独歩吟客】で拳銃をつくるか?
否、手帳に文字を書く時間は到底ない
「知ってるぜ〜。てめえら武装探偵社っつーんだろ。有名だよなぁそうだよなぁ〜?」
その男は徐々に、徐々にもともと悪かった顔色を悪くしていく
その表情には先程でにはなかった怒り、悲しみ、消失感…
複数の感情を混ぜ合わせたような表情を現せ始める
「わざわざ腕利きの探偵社巻き込む必要はなかったっちゃなかったけどよぉ。できるだけ奴らに泥塗っときたかったしなぁ。いや、でも奴らと深く関わってる探偵社も……」
男の声は次第に小さくなっていき、最終的には聞き取れないような声になっていった
太宰は国木田の方をちらりと見た
国木田はそれに小さく頷き懐の手帳に手を伸ばす
「アイツら…警察の奴ら……アイツラのせいで……美香は…美香は……美香はぁぁぁぁぁ!!!」
情緒不安定なのか、小さく消えていった声は次第に大きくなり、叫び声になり、
下に落としていた視線をカッと上げ、スイッチに添えられていた指を動かさんとする
…………が、それは叶わなかった
カンッと乾いた音が響き、起爆装置が地面に転がる
いつの間にか国木田の手には一つの拳銃が握られていた
「………は………?」
呆然とする男を押さえつける男が一人、
地面に押さえつけられて尚、男は自分の状況を理解していなかった
「武装探偵社相手に隙きをつくりすぎだよ」
カチャリと拳銃がかまえられる音がする
それは国木田が構えたものではなく、太宰から連絡を受けた警官達が拳銃を構えた音だった
そして、男の手首に静かに手錠がかけられた
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村人C - お棘かわいいかわいいかわい(( (2022年6月8日 21時) (レス) @page27 id: d006f5030a (このIDを非表示/違反報告)
Pigeon Quest @世河/sega(プロフ) - こうしてみると棘くんつよい (2022年5月31日 17時) (レス) @page27 id: f8d1820a69 (このIDを非表示/違反報告)
わらびもちLOVE(プロフ) - 私も受験でした!!勝手に親近感が湧いてましたwこれからも無理せず頑張って下さい! (2022年3月28日 10時) (レス) @page22 id: 930418a145 (このIDを非表示/違反報告)
響輝@お気に入り100人突破ベリサンキュ(プロフ) - 復帰おめでとうございます!受験お疲れさまでした!!自分の家は兄が受験だったのですが、終わったのにまだ家中がピリピリしてます…合格願ってます!更新アザスです!! (2022年3月13日 17時) (レス) @page21 id: d6b5ec7764 (このIDを非表示/違反報告)
AYA - 受験お疲れ様です! これからも応援してます! (2022年3月12日 10時) (レス) @page21 id: d3a78c754c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:蝶々 | 作成日時:2021年1月25日 18時