嫌よ嫌よも好きのうち。【山田哲人】

迷惑 ページ33

大丈夫だ…

いつも通りでいよう
説明すればみんなも誤解を解いてくれると思うから…

こわくなんかない

貴方「おはよ！」

いつもと変わらない笑顔でみんなに挨拶した
でもみんなの態度はおかしかった

いつも返ってくる返事もない
静寂につつまれている空間

息をするのも苦しい


「A」

一人の友達に名前を呼ばれた
明らかに感情がこもってない声だった

貴方「なに…？」


「これ、A…だよね？」

そして週刊誌を机に叩きだされ
証拠をまるまる見せられた


貴方「あの、これは違うの」


「なんで今までコソコソしてたの？
でもね、前から気付いてたんだよ
最近Aの様子がおかしいって」


「仕事をするにも私達より自分のことばかりで、帰るのも人一倍早かった。
それってAの彼氏の"山田哲人"目当てなんだよね？」


言葉を遮られ辛辣な言葉を並べられる

それに対して今にも怯みそう

みんなの目も見れずにいた
ただこわくてこわくて…


貴方「私、山田選手とは付き合ってないんだよ…。」


「じゃあ…これは？」


携帯のフォルダーから見せられた写真は
私と哲人がキスをしてる写真


貴方「…っ！これ…！！なんで！？」


「同じ売り子の子がたまたま2人を見つけたんだって…この写真がいい証拠になって良かった…」


「これはどういうことなの？」


貴方「違う！違うの…っ」


「しらばっくれるのもいい加減にしなさいよ」


もうみんなが正しかったのかもしれない

私はただみんなに迷惑かけて
そのうえこんなことになるなんて…

哲人に合わせる顔がない

私よりきっと負担が大きいだろう…


「もういいよ
明日から仕事来なくて」


え…？ 唐突すぎる言葉だった

耳さえも疑った
そこまでされなきゃいけないの？

もう分かんないよ…

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