57話 明るく ページ8
「……神木さん!神木さん!」
ん?なんだろう、誰かに、呼ばれてる気が……この声は……順平?
「あ!よかった!」
目を開けると、最初に見たのは保健室の天井。次に隣で安心した顔をする順平だった
「だから大丈夫だって言っただろ。天音、どこか体に不調はあるか?」
「大丈夫です。特には……」
そう言った時、悠仁やナナミンの姿が思い浮かぶ。そうだ、悠仁は倒れてたんだった!
「家入さん、悠仁は大丈夫ですか?!」
「あいつならもう問題ない。ただ、いつまでもここにいられたら誰かに見られるかもしれないからな。別の部屋にいるだけだ」
よかったー、とほっとしている私に、ハテナマークを浮かべている順平。ごめんね、後で話すから
「あ、そういえば順平はどうなったの?」
「そのことなんだが。こいつは、ちょうど虎杖が復帰した後に高専に転校することになった。だが、転校したといっても、まだ呪術師のなりたてのようなもんだから、任務には行かせられないけどな」
「じゃあ順平もいっしょに高専に行けるってこと?!」
悠仁と説得したかいがあったな。これから、一年は5人か……これでもまだふつうの学校にはほど遠いけど、にぎやかになるとおもったらうれしい
「ああ。だが、吉野の場合特殊だからな。高専への転入がおくれるかもしれないが」
「わかった!でも転入する日が楽しみだね!!」
「……無理してないか?」
「大丈夫だよ!順平もいるし!」
実際のところ、私はけっこう無理をして明るく話している。だって、初めて人を殺めてしまったんだ。でも、それよりも、順平が生きていたという事実のほうが私にとっては大きい。だから、今は笑っていられる
「虎杖のとこに行かなくてもいいのか?」
「あ!ホントじゃん!!順平、またね!」
「うん、またね、神木さん」
その呼び方に、少しもやっとする。順平だけ名字呼びはやっぱりいやだ
「神木じゃなくて天音!!順平もそう呼んでね!」
強引にそう言い切ってから、保健室を出て廊下を曲がる。行き先はもちろん、悠仁のとこだ。私ばっかりが落ち込んでちゃダメだ、と自分に言い聞かせてから扉を開ける
「悠仁!大丈夫だった?」
「おう!もう大丈夫!」
悠仁はそう言っているが、明らかに少し落ち込んでいるのは明らかだ。私だけでも、明るく言って、元気づけてあげないと、と思って、私はまた悠仁に明るく話しかけた
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天泉(あまみ) - まちゃ。さん» まちゃ。さん、コメントありがとうございます!おもしろいので出してみたいですね……、もしよかったら、ライバルキャラを誰にするかアドバイスしていただけるとうれしいです!呪術廻戦のキャラにするか、オリキャラにするか、などでもいいので! (2022年8月17日 11時) (レス) id: 5384ba1270 (このIDを非表示/違反報告)
まちゃ。 - 誤字りました (2022年8月16日 15時) (レス) id: c844f3a718 (このIDを非表示/違反報告)
まちゃ。 - あ…すみません!コメント失礼します汗まだ更新されるてましたね...! (2022年8月16日 15時) (レス) id: c844f3a718 (このIDを非表示/違反報告)
まちゃ。 - ゆうじ君に夢主ちゃんをめぐって、ライバルとか出して欲しいです...終わってるけど…。 (2022年8月16日 15時) (レス) @page25 id: c844f3a718 (このIDを非表示/違反報告)
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