めいちゃんの執事〜右目は盲目の少女〜 (ページ8)

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【過去・回想】

数ヶ月前

都姫寺家の離れ。いわゆる・プライベートエリア(親密な空間)に認定されているエリアに、ある離れ。

離れの内装は、表は和風。裏は西洋という、複雑な内装構造だ。
プライベートエリアは、お寺の奥の奥だ。第一門と、第二門が、障壁となって隠されている。奥の間のようなイメージだ。

その離れは、パーソナルな場所であり、プライベートエリアだ。
林や木で隠されている離れ。枝垂れ桜のように、低層な植物や木の枝や蔦(つた)が、お生い茂っているその場所に、離れがある。

第二門は、アンティーク調の金属の門だ。
門の柵の金属には、何年前に咲き誇っていた植物の花や蔦(つた)が、枯れ朽ちている事態で、萎れている。
それも、飾られているように。その雰囲気から、お化け屋敷のようだ。

ーーーー。と。

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〜べる視点〜

僕は、今までの都合が良すぎる展開を、脳裏で考えていた。

いわゆる勘繰ることだ。
すべて、計画的に罠が、はられているような空間へ、向かうような感覚だ。蜘蛛の巣のようなイメージだ。嫌なイメージの空想だ。
そんな、考えを脳裏で、巡り巡って、思い出していた。

すると、しおりが、にこりと微笑する。

ただ、べるは、眉を顰めて、警戒している素振りを見せる。
すると、しおりが、間髪を入れるような素振りを見せた。

しおり「ねぇ、べる。あなた聖ルチアに来ない？
あなたと一緒なら立派なレディになれそうな気がする。

金太郎おじ様もきっと喜びになられるでしょうから。」

べるは、フォークとナイフを、持っている状態で、うつむき、しかめ面になっている。
眉を顰め、不愉快そうな表情をするが、しおりは断固反対。
同担拒否(どうたんきょひ)のような雰囲気を、漂わせている。
どこも一緒だと、認識して再度。改めて。改良された頭に、こべりついた。びちゃと。飛沫のように。

虚な目で視線を寄越す。眼光を開けてはいるが、不透明な色彩のせいで、視覚は薄い。

『聖ルチア女子学園か。
あいにく教育機関は好かん。』

きっぱりと断りを入れるが、そこへ忍が、間髪を入れずに、経験豊富な大人の口振りで、解き放つ言葉が。

忍「べるさん。
学生でいられるのは、ほんの少しの時間だけです。
モラトリアムだと思って学園生活を経験なさった方が
よろしいかと思いますが。」

学園生活。
学生でいられるのはほんの少し。
すべて事実だ。