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都姫寺家の本家は京都だ。「平安京」に位置する場所だ。
なんとも陰陽師のような人材を、育てるのに最適な場所。

和風な館のような内装と外観を持つ。そんな屋敷が本家だ。本家は、古い歴史的な雰囲気を保っている。厳格なほどに。息苦しさは残る。いかついお面が、いっぱい天井に、展示物として、飾られている。

天井から、暖簾(のれん)が、ぶらぶらと、吊るされている。
暖簾(のれん)で、地主の部屋(個室)を、隠すために。
暖簾は、薄い紫色のカラーである。蛇腹状の暖簾もある。
奥の部屋(個室)、和室は、入り組んだ廊下になっていて、まはや迷路のような状態である。
そんな迷路のような状態の道を、再建築して作り替えたのも、前例がある過去の事情事件が、きっかけをつくっていた様子だ。

和風の屋敷だからか、昔の平安時代の貴族たちの屋敷みたいな構造をしている。「寝殿造」の構造だ。

この屋敷の道筋を知っているのは、セバスチャンとべるだけ。



イメージで言えば、江戸城の奥室のような感じだ。一番、奥のそこの部屋に、地主をひた隠しにする。
それは、すべて執事・セバスチャンの図り合いであった。


東京に別荘を持つため、「聖ルチア女子学園」に行くことも困らない。全寮制の学園だから、家には帰ってこれない。

ーーー

【過去・回想】

これは数ヶ月前。

パーティー招待状から届く前の話。







とある日。

都姫寺家のお寺のプライベートエリアの離れ。

セバスチャンは、西洋の造りをしている事務室で、経理の仕事をしていた。
土地の管理や馬の管理、馬車の管理のお金などの予算、計算を、すませていた。

そんなとき、とある手紙に、気がつくセイバー。セイバーは、その手紙の中身を、引き出す。すると、本郷家からのディナーパーティー・(個人パーティー)と、綴られている。
気分転換がてらなのか、都姫寺家の事情は、本郷家にも、伝わっている。
両親のこともあり、悲惨な事態を経験した、彼女(べる)への、ささやかな気遣いが、垣間見える。配慮なのか。




セバスチャン「まさかですか?本当人間とは面白い生き物ですよ。全くもっても。」





ーーー



オールバック気味になっている前髪を、くしゃりと、崩しながら、つぶやく。
つぶやいた唇は、妖艶でルージュのような色合いだ。

セバスチャンは、執事室で、事務仕事を終えた後に、リボン型のガートショコラのホールケーキを、指で一つの塊を、持ち上げ、唇にあてがい、口の中に、落とし込む。主人のために、作ったガートショコラの味のような感覚だ。

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作者名:ベルモット | 作成日時:2022年7月19日 8時

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