4 プロローグ ページ6
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べるの視界は、今もこれからも、残酷なほどシンプルな世界。モノクロの世界。
べるの髪は、生粋のアジア、東洋人の髪の毛をしている。
色合いも真っ黒。
しかし、かすかに白色が、ラディッシュのように、二重な色合いをしている。
白色は、おしゃれの為と思われることが多いが、それは全くの綺麗事だ。
すべては、異常で過剰なストレスが、身体の変化へと続いている。
片方の瞳の視界が、にぶり不透明な眼球になってしまった。
鈍い視覚から、死角を守ってくれているのは、セイバーだ。
鈍い視覚と、不透明な眼球。
色彩を認識できる能力が低下し続ける。
これからも。終わることのない。
べるの瞳は、枯れた落ち葉のような、イメージだろうか。
後々、セイバーから通達の件を聞いたら、そう言われたと
答えてくれた。
家をゴシップ化されてしまったら、観光客も来なくなってしまい。
運営の状況が、悪化してしまう。ロックダウンだ。
ゴシップを甘くみていると、後々に痛い目を見る。
それは、どこの世界でも同じだ。
べるが、イギリスの国会執事協会へ足を踏み入れたとき。
国会執事協会で、北欧人のお金持ちたちを遠目で視線を、寄越していると、金髪を持つお金持ちのお嬢様たちが、くすくすと笑ってくる。嘲笑うような、揶揄するような笑い声が、嫌なほど響いた。
イギリスの国会執事協会だもの、北欧人(イギリス人)が、ほぼ9割を占めていた状態だ。白人主義のような、嫌な雰囲気が、個室に漂っていた。
王室付きの北欧「貴族」たちのグループ会話だろうか。
財閥グループの取り巻きだろうか、おこぼれを狙っているのか。どうでも良いことだ。
陰気な雰囲気だ。この冷めた目。嘲笑う声。卑しく歪な唇から、漏れる揶揄するような噂話。
都姫寺家は、遥か数年前は、皇族の系統を持つ血筋と家柄を持つ。
そんなそこらの貴族たちとは、はるかに格上なのだ。
次期当主の地主としての、振る舞いを叩きつけられていた頃の自分を、支えたくれたのが、セバスチャンであった。
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作者名:ベルモット | 作成日時:2022年7月19日 8時