【暁のヨナ】ヨナのお姉ちゃんの話 4

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シンアも、ヨナも、ほとんどの人が眠りについた


当たり前だ
ほぼ徹夜で戦争と宴をやってるんだ

でも、私達は眠らない





「やめだやめだジェハ、その曲は眠くならぁ」





お酒と食べ物を囲みながらロウエンさんが言う





「ジェハはそれだけ弾くの上手だよね」

「Aには無理だね」

「琴は完璧」

「おらぁジェハァ！もっと景気のいいやつにしろー！」

「うんうん」





酔っ払ってる馬鹿共がジェハに文句を言う





「だったら寝れば？昨日は徹夜だったんだし」

「町の人達は皆ほとんど寝ちゃってるよね」





私はまだアドレナリンが収まらないらしい
眠気はあっても、ジェハの演奏だけでは眠れない





「俺はまだ飲みたりんッ！」

「俺もだっ！」

「子守歌〜」





そう言って優しい音色を弾くジェハ





「よせアホっ！寝ちまうだろっ！！」

「だから寝れば？」





ジェハがそう言う
マヤは地面に頭を打ち付けながら寝るもんかー！っと叫ぶ





「酔っ払いの面倒はみないよ」

「酔っ払いはもう寝なよ」



「寝て・・・たまるか・・・・っ」





マヤが地面に伏せながら涙声を出す





「寝たらもう・・・、夢から醒めちまう・・・今夜が俺ら海賊の・・・・・最後の宴だから・・っ」

「・・・」

「・・・馬鹿だな、海賊がなくなったって皆阿波で漁師やるんだろ、何も変わりは・・」

「お前等は・・・っ！」





マヤの泣いてる顔が月明かりに照らされて見える





「Aとジェハは行っちまうんだろ！？嬢ちゃん達と、阿波から・・・っ、出て行っちまうんだろ！？」

「・・・」

「・・・はは」






「子守歌〜」

「ジェ・・ハ・・・殺ス・・・」



「あーあ、皆泣きながら寝ちゃって、うっとうしいな」





そう言いながら、ジェハは心底嬉しそうな顔をしていた






「本当・・・僕は君達が、大好きだよ」

「・・・」





ジェハが男に大好きなんて初めて聞いた





「起きてる時に直接言ってあげればいいのに」

「嫌だよ」





ほんと、素直じゃないジェハ






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