19話 ページ21
「暇だァ〜」
船室に縛られっぱなしでかれこれ何日？？
なんかルフィが食料を平らげたらしく、
3食も保証されない捕虜生活である。
……まじあのマリモ……
ナミがさっきまでそこの机でなにかしてたんだが、
ビビに呼ばれて出て行っちまった。
……なんか楽しそうな声が聞こえるんだが……
俺はどこまでも除け者ってわけか……そうか……
「ハク！！」
「んぁ？」
ばん！と扉が開いてナミとゾロが顔を出す。
「出ろ」
「俺は囚人か！！！」
紐ほどけ！と手を差し出すと、
取れるだろ、と言われた。
…………………………。
「俺がせっかくいい子でいたのに！！」
「お前何回か抜けてたろうが」
「っち、バレてたのか……
で、なんだよ」
するりと手首を抜けば、
うそ……とナミが呟く。
……騙しててごめん。
だってまた警戒されると寂しいじゃん！！！
もう充分じゃん！！！
「さっきこの船に敵が来た」
「俺は知らねぇ」
「ずっと見張ってんだ、
それはねぇのは分かってる。
……俺はアラバスタでもお前を連れ回すつもりだ。」
「おい。」
なんの宣言だ。
いい加減にしてくれ。
「それでちょっと話がある」
______________________________________
「なるほどな
俺だけ顔が割れてないって訳だ」
バロックワークスの社員。
Mr.2と名乗るオカマは、
マネマネの実の能力者だったらしい。
まさか敵とは知らないこいつらは、
間違って全員顔を触られてしまったと。
「対策はしたのか？
……まぁ十中八九その包帯だろうが」
「あァした。」
「したぞ！！
この包帯の下ﾑｶﾞッ」
喋ろうとしたルフィを、
ビビとウソップが羽交い締めにする。
……まぁ包帯の下に何かしたんだな、
まぁ信用されてないんだから
それだけでも分かれば十分。
どうせ面は割れてねェんだ、
向こうも俺には化けられるまい。
「で、要求は？？」
「俺と戦え」
「……んーずっと思ってたんだけど。
マリモくんは馬鹿なのかなぁ」
「あ？」
びき、とゾロの額に青筋が浮く。
なんだよそれくらいいいだろ！！
旅人拉致して人権無視の低待遇。
口を開けば信用してねぇだの
敵かもしれねぇだの
気分悪いんだよこちとら！！！
「普通に選択肢おかしいだろ」
「いや、ハク、
これは俺ら全員で考えたんだ」
「悪いけど、
あんたが強いってんなら
その力を借りない手はないわ。」
「どの程度やれるのか、
試すには絶好だろ？？？」
……………………俺に人権くれねぇかなぁ。、
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作者名：夢主を可哀想な目に合わせるのが好きなN | 作成日時：2020年5月15日 23時
