No.1 犬な兄と猫な妹 ページ1
『ねぇ、いい加減素直になりましょ？』
『や、まって、俺は、ちが・・・っ』
抵抗するも、陸はそんなのお構いなしに俺の服に手を伸ばす。
『・・・ほら、カラダはこんなに素直なのに』
妖艶な笑みに、体温が一気に上がるのが分かった。陸と触れている腕が、指先が、燃えるように熱い。
「・・・え」
どうしたんだ、俺は？拒むことは簡単にできる。思いっきり突飛ばせばいいだけだ。
『キス、していいですか・・・？』
「・・・ねえ」
なのに、どうしてできない？・・・どうして、頷いているんだろう。陸の綺麗な顔が近づいてくる。
『陸、俺は、お前が・・・』
「ねえってばー！！A！！」
「ああああああああ！！！？？？」
一瞬にしてさっきまで読んでいた本が視界から消えた。え、まってよ、一番いいところだったのに！！！
怒りに身を任せ思いっきり顔を上げると、見慣れた憎たらしい顔がそこにあった。いつ染めたのかはわからないが、綺麗な栗色の髪だ。
「なにすんのよ三波斗！！」
「俺のピアスどこあるかわかるー？見つけられなくってさぁ」
華麗にスルーされた。いつものことである。舌打ちして本を奪い返した。最悪、ページ折れてる！！
ベッドの上をごろごろと回転しながら移動して、三波斗から距離を取った。一瞬だけ強くにらむ。最っ低！
「え、なんでいま俺舌打ちされたん・・・？てか、久々に会ったお兄ちゃんに対して冷たくない？」
無視無視。えーっと、ページはーっと・・・。ページ探しを始めると、またすぐに本が消えた。
「ねーぇ、A！俺ピアスも取りに来たけど、Aにも会いに来たんやで？無視しやんとって」
・・・たまにでる大阪弁がかっこいい、とか可愛い？とかでファンの子たちには好評らしいが、私からしてみればただただめんどくさい。
てか、いつのまに距離縮めたん！？
「うるっさいわ。いま少ない余暇の時間楽しんでるんやから邪魔せえへんとって！！」
嘘ではない。このあと大学に行かないといけないのである。
冷たく言い放つと、三波斗はわざとらしくシュンとして見せた。・・・はっ、ファンはいちころでも妹はそんなのには動じませーん。
「ほんとに返して！時間ない！！三波斗邪魔！！」
その時、廊下からおっきな笑い声がした。
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のり - やっとですが、新しいのつくりましたーー！！そちらをチェック！ (2021年6月25日 23時) (
レス) id: 802efb8604 (このIDを非表示/違反報告)
のり - ららさん» ありがとうございます！！初コメ嬉しすぎました！新しく開設しますのでそちらをお待ちください！！ (2021年3月3日 23時) (レス) id: 5ac2f82a78 (このIDを非表示/違反報告)
のり - すみません、、、テスト期間で更新できず、、、パスワード忘れてしまったので新しくまた作ろうと思います！実際に作るのは土曜になりそうです、ほんとにごめんなさい！ (2021年3月3日 23時) (レス) id: 5ac2f82a78 (このIDを非表示/違反報告)
らら(プロフ) - コメント失礼します！面白いです！楽しみにしてます！！ (2021年2月10日 18時) (レス) id: f3822f5c95 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：のり | 作成日時：2021年2月7日 13時
