情緒 ページ17
浩二さんは時々情緒が不安定になる時がある。
杉田くんが「遊佐さんは闇を見せない」なんて言ってたけれど何故か私にだけは闇の奥底...依存、執着...そんなものを見せてくれる。
そんな浩二さんの情緒不安定期が来たらしい。
「A...A...」
『私はここに居ますよ。浩二さんの腕の中に。』
抱き締められてから早数十分。私の名前を呼んでいる。
「Aも、いつか、僕から離れるの...?楓もなにもかも僕から離れるの...?」
『離れません。楓くんも私も。』
「うん...いつもAはそうやって僕を安心させてくれる。でも、不安になるんだよ、なんでだろうね。」
『浩二さんは、どうすれば不安じゃ無くなりますか...?』
「...Aを縛り付けて、髪の1本たりとも逃さず僕だけの物にしたい。出来ないけどね。」
『確かに出来ませんね...wでも指輪という鎖が私達にはあるんですよ?』
「指輪?」
『はい。2人の誕生石がついてる世界で私達しか付けられない鎖です。これがある限り私は浩二さんから離れないし浩二さんも私から離れられないんです。』
「そっか、そういう考え方も、あるんだよね...」
『それに楓くんもいるんです。2人の遺伝子を受け継いだ唯一の存在ですよ?それに名前であり10月3日...誕生花の楓の花言葉は...』
『「大切な思い出」』
『私は浩二さんとの全てが大切な思い出です。だから、ネガティブな浩二さんはもうやめましょ?いつもの浩二さんの方が好きです!』
「うん、そうだねw僕にこれは似合わない。さて、楓が帰る前に一緒に夕飯作ろっか。A。」
『はい!』
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凛 - 出来れば少しHなお話をお願いします。 (2019年12月1日 22時) (レス) id: 6feedd0438 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紅子 | 作成日時:2019年7月28日 14時