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最後の大君 ページ37






長官と別れ、また私は別のところに向かう




港沿いの機密拠点。



まぁ港付近の倉庫の一つは特務課の拠点。というやつだ。





その建物の奥へ進み、先程の通り黒スーツの男に連れてこられた先の部屋にはもう既に太宰さんが居た。






『太宰さん、今どんな感じですか?』



「芥川君と敦君が合流したみたいだね。」





え゛?あの芥川龍之介と合流した!?


私は急いでヘッドホンを着ける






《「こうして先回りが叶ったのは、“同盟”により探偵社の作戦が掴めた為だ。」》






スピーカーから芥川龍之介と思われる声が聞こえる






《「……僕を殺して屈辱を晴らす?…こんな……もうじき白鯨が街に墜落する時に?そんなの……真面じゃない………僕にはお前が、微塵も理解出来ない!!」》


《「理解を求めた憶えはない。」》






「やれやれ………」

『大丈夫なんですか?太宰さん。今にも殺し合いそうですけど』

「芥川君の独走癖は相変わらずだなぁ……仕方ない。敦君、彼に(かかずら)っている暇はない。先に進もう。」





太宰さんは敦くんに話し始める。






《「ですが」》

「大丈夫。私の云う通りにすれば問題なく逃げられるよ。先ず、この機械が私と繋がっていることを話すんだ。勿論私が話したいと云っている事もね。そして無線機器を芥川君に渡す。但し外に投げるんだ。いいかい?」

《「……はい。判りました、やってみます。」》




……太宰さんは自信満々だなぁ…この無線機を芥川龍之介は絶対獲りにいくと確信している。




《「芥川。今これは太宰さんと繋がっている。話があるそうだ。」》




ヒュゥゥッ!!




《「太宰さんっ!!」》






風に乗る音と芥川龍之介の声。そして摑む音とまぁ異能を使ったのであろう音。






だが太宰さんは意地悪なようで芥川龍之介が通信機を摑んだと共に通信を切る






『…いいんですか、太宰さん。これで敦くんとも連絡がとれなくなりましたけど。』

「善いんだよ、これで。さぁ、鏡花ちゃんの無人機への接続を始めよう。」






私はパソコンを起動させ、通信の準備を始める

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作者名:ペネロッペ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Mayakaahah/  
作成日時:2022年10月5日 11時

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