ジェネハウス。 #3 (ページ17)

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○116 / 悪夢からの過呼吸ページ17

side裕太

ガタンッ…！

裕「え？」

夜中に帰宅し、もうみんな寝静まっているから静かにお風呂に入って着替えていたとき。

リビングの方から少し大きな音が聞こえてきた。

裕「え、誰かおるん？」

深夜2時になる頃。

恐る恐るお風呂場からリビングへ向かう。

リビングは真っ暗で、本当に不審者でもいるんじゃないかってくらいだった。

本当に不審者だったら怖いし、俺も足音を立てないようにゆっくり歩き進めた。

？「ﾊｧｯﾊｧｯﾊｧｯ…ｯ………なぁっ、なぁっのっ…ﾊｧｯﾊｧｯﾊｧｯ…」

リビングに繋がるドアを開けたとき、そんな声が聞こえてきて。

裕「誰やっ！？」

パチンと電気を付け、リビングへ飛び込んだ。

見渡すあたり、何もない。

誰も、いない。

裕「誰っ！？どこやっ！？」

間違いなく、誰かいる。

涼「…なぁっ…なぁのっ…泣」

裕「涼太っ！」

どんどんリビングを進んで、ソファの側まできたとき。

ソファの奥に、ペタンと小さく丸まって涙を流す涼太がいた。

裕「大丈夫、大丈夫やで。裕太くん来たからな、もう大丈夫やで」

慌てて抱き上げて、声をかけながら優しく背中をさすってやる。

裕「大丈夫、大丈夫。遅くなってごめんな。怖かったなぁ」

なかなか泣き止まない涼太。

涼「なぁっ、のっ…泣」

裕「ん？どした？」

涼「なっ……どこっ…なぁのっ……泣」

裕「ん？裕太くんおるで？」

泣きすぎて何を言ってるのかがわからない。

だからとにかく抱きしめてあげるしかできない。

涼「っ、とっ…りっ…くっ……なぁのっ……泣」

裕「うん？もっかい言って？」

涼「…りっ…くっ…泣」

ん？誰や？

涼「なぁのっ…りっ、とくっ…泣」

あ！

裕「龍友か？龍友くんおらんの？」

涼「んっ、んっ、泣」

龍友の名前を出すと、ボロボロ泣きながら必死にコクコクと頷く涼太。

裕「ん、行こな」

そのまま涼太を抱きながら、龍友の部屋へ向かった。

相変わらず涼太は泣きっぱなしで、どうしたものかと不安が募った。