ジェネハウス。 #3 (ページ16)

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side亜嵐

龍「もうすぐご飯できるで」

龍友くんのそんな声が聞こえてきて、もうそんな時間なのかと感じる。

亜「涼太、この積み木、お片付けしよっか」

涼「ん！」

一緒に遊んでいた涼太に声をかけ、一緒に片付ける。

　

亜「涼太、今日は亜嵐くんの隣座る？」

涼「ん、ぃい、の？」

亜「いいよ！」

涼「すゎる、」

亜「よし、おいで！」

そう言って涼太を抱き上げ、俺の隣の椅子に座らせた。

結局、今日は1日中ずっと俺にべったりで。

絵本を読んで涼太が眠った後も抱っこして、そのまま涼太の目が覚めるまでソファに座って本を読んだりテレビを見たりした。

涼太が珍しく俺から離れないから、龍友くんも何かを察して俺の身の回りのことをやってくれた。

お昼ご飯も俺の膝で食べて、その後のお昼寝ももちろん俺の腕の中。

ときどきトイレに行くときは龍友くんに涼太を預けたけど、トイレから出れば大号泣の涼太が待っていた。

"涼太なりの甘え方なんだろうな"

"今日は亜嵐に任せるな"

そう言っていた龍友くん。

ご飯も洗濯もおやつも買い物も、双子のお世話も。

全部任せっきりになっちゃったけど、龍友くんは何も言わなかった。

亜「涼太、一緒にお風呂入ろ！」

涼「ん！」

そう言って手を繋いでお風呂場へ。

龍「亜嵐もええお兄ちゃんやな。涼太、良かったな？」

涼「うん！」

龍友くんの言葉が嬉しかった。

だけど何より、その言葉に笑顔で頷いてくれた涼太がいたことが、もっと嬉しかった。

たまにはこんな日も。

俺ももっといいお兄ちゃんになるからね。

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