復讐劇のエンディング ページ11
「罪悪感があるなら、俺が忘れさせてあげようか？」
そう言って、私のシャツに手をかけたジスの手を掴む。
「そうやって、今まで辛いことや苦しいことから逃げてきたの？」
そう言うと、いつも余裕のあるジスの目が左右に小さく揺れる
「私の業は自分で背負うよ。
お気遣いありがとう。
服濡れてるから着替えてくるね」
私は隣の和室に行って、
ふすまをパタンと閉じた。
ジスは私のこと好きじゃない、だから相手にしちゃダメ
こんなふうに、ジスは今まで女の子を沼らせてきたんだろうなとふと思った
沼に入ったら、底なし沼みたいには
簡単には上がっては来れないんだろうな
そうやって女の子を傷つけてきたのなら
私にとってジスもジョンハンと変わらない復讐の対象のはずだ
不思議な同盟関係
私が着替え終えて寝室に戻ると
まだ濡れた服のままのジスがいた。
「ジス、着替えないと風邪ひくよ？」
ジスはぼーっとしている
「うん…不器用だから、ボタン上手く外せなくて。
手伝ってくれる？」
これだからお坊ちゃんは
しぶしぶジスの着替える手伝いをする
「上だけだからね」
と私はジスのシャツのボタンを外していく
ちらりと、シャツの切れ目から
ジスのサラサラした肌が見えて目のやり場に困る
全部、ジスのシャツのボタンを外し終えると
「うおっ！？」
急にジスから抱きしめられた。
「色気のない声……」
とジスが笑う
「ちょっと、急に何！？」
私はジスの胸を押すけど
全く離れられない
「ほんとに、ジョンハンなんかじゃなくて
俺を見てくれたらいいのに」
とジスは小さく呟いた
「離して！」
とジスを睨むと、離してくれた。
「何今の！」
とジスに言うと
「アメリカンハグだよ、分かんない？
ただの挨拶」
とジスはケロッと笑う。
「びっくりした〜
なんの前触れもなく挨拶してこないでよ」
「それで、次、ジョンハンになにする？」
ニヤニヤと笑うジス、楽しそうだ
もう、これ以上あの人を傷つけたくない
なんてらしくないことを思う
この復讐劇を始めたのは、他の誰でもない私なのに
「私の友達に誠心誠意、謝ってもらう」
それが、この復讐劇のエンディングだ。
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el - Senaさんのお話大好きなので完結とても嬉しいです！面白かったです！ありがとうございました（ ; ; ） (8月12日 19時) (
レス) @page21 id: f000b75cd6 (このIDを非表示/違反報告)
ちの(プロフ) - 久しぶりにとても自分好みの作品見つけて思わず一気に全部読んでしまいました…とても面白かったです！もしよろしければ、またセブチの作品お待ちしていますね。他作も読ませて頂こうと思います！！ (7月4日 0時) (レス) id: 239f5700c4 (このIDを非表示/違反報告)
sena - はなさん» 更新遅くなってすみません（ ; ; ）また読んで下さったら嬉しいです！ (7月3日 9時) (レス) id: dd57b3371e (このIDを非表示/違反報告)
sena - ふるーつよーぐるとさん» お久しぶりです！また読み返して下さってありがとうございます（ ; ; ）とても嬉しいです！ (7月3日 9時) (レス) id: dd57b3371e (このIDを非表示/違反報告)
sena - elさん» 待ってくださっていてありがとうございます！ (7月3日 9時) (レス) id: dd57b3371e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：sena | 作成日時：2019年3月3日 19時
