ジョンハンside ページ19
ダーツをしながら、僕は気になっている彼女をちらっと見る。Aだ。
そんな彼女にいいところを見せようとするけど、肝心の彼女はこちらを見ていない。
眠そうにうとうとしている。
挙句に、ちりとりとほうきなんか持って、割れたグラスの片付けなんてやり出した時には呆れてしまった。
次は、彼女が退屈しない遊びを考えようと思いながら、つまらなかったのなら謝ろうと彼女を追いかけた時だった。
暗がりの廊下で、顔を近づけてAと話すジスの姿があった。
「何してんのジス…」
いつもは紳士的な彼だけど、乱暴に彼女の両腕を掴む姿は穏やかじゃない。
そんなジスから彼女を引き離すけれど、
遊びだと主張するジスに彼女は
「そうなんです…ちょっと、遊んでただけなんです。だから、私は大丈夫です…」
と言って。
彼女は僕のことが好きなはずなのに、ジスと遊んでいたと聞いて、イラついた。
僕の言葉なんか退屈そうに耳を傾けない彼女は、本当はジスのことが好きだったんじゃないかって疑ってしまう。
彼女の見た目はジスのタイプでもあるし。
そんな彼女に「目移りなんかしてない」と言わせることで、満足した僕は単純なんだろうか。
こんなこと、僕が女の子に言わせるのは初めてだった。
僕を好きになった女の子はみんな、他の男なんかに目もくれず、真っ直ぐに僕だけを愛してくれたから、なぜだか急に不安になったんだ。
Aがジスに惹かれてしまうんじゃないかって。
そんな彼女と飲み直そうと言ったけど、彼女はそれを断って
そんな彼女を送ると言ったけれど、彼女はそれさえ断って
僕の誘いを断った女の子なんて、今まで誰一人としていなかったのに。
あわよくば、僕と夜を過ごしたいと誘ってくる子達ばかりだったのに。
こんなに僕の闘争心が掻き立てられたのは、初めてだった。
「そんな、家に送るって行っても、中まで入ったりはしないからさ」
「当たり前ですっ…！」
そんな僕の本気の冗談も、彼女は照れることなく怒ったように返す。
そんな彼女が可笑しくて仕方なかったんだ。
「君の部屋ってどこ？部屋番号は？」
「教えません！」
ガードが固いのは、嬉しいような惜しいような。
簡単に他の男には盗られなさそうだから、安心した。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1297人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SEVENTEEN」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
みゅん(プロフ) - 初めましてこの作品以前読ませていただいて個人的に好きなお話なのですが他に似ている作品を見つけてしまって、更新のお日にち的にsenaさんの方が先に最終更新の日付が先なので盗作されていると思われます、気になりメッセージさせて頂きました(՞ . .՞) (9月23日 4時) (
レス) id: d85270c870 (このIDを非表示/違反報告)
sena - たいようさん» ありがとうございます。返信遅くなってすみません。ありがとうございます！ (7月3日 19時) (レス) id: dd57b3371e (このIDを非表示/違反報告)
たいよう - この歪み具合もそうですし、ハニもジスもスゴイですね…wもうホントに最高です！ (2019年3月4日 1時) (レス) id: d9266f7dd0 (このIDを非表示/違反報告)
sena - あさん» ハニにギュウってなる場面あったかな(笑)これからはキュンキュンをお届けしていきますね！ありがとうございます！ (2019年2月28日 14時) (レス) id: 4583b66313 (このIDを非表示/違反報告)
sena - たいようさん» 更新遅くなりごめんなさい！応援ありがとうございます！がんばります！ (2019年2月28日 3時) (レス) id: 4583b66313 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：sena | 作成日時：2019年2月13日 2時
