ダイヤのA 青道のマネは秘密を隠した天使です 第7試合

242球目 ページ1

〜A〜



弦陽｢そう。きっと誰も知らない、彼女が永遠に隠しておきたい事｣


恭｢何だそれは。答えろ｣


恭くんの目がだんだん鋭くなっていく


弦陽｢知りたきゃ奏愛ちゃんにでも聞くんだな｣


恭｢奏愛？今は関係ないだ……｣


弦陽｢それを聞き出すのに今年の有給全部使って、沖縄に滞在したんだ｣


恭｢どうしてお前がそこまでする｣


弦陽｢お前が里香(彼女)以外に特別な人間を作ったから興味があった。それだけ｣


二人の言い争いはヒートアップすると思ってたら、弦陽さんの一言で争いは収まった


弦陽｢それよか聞きたいんだけど。この子…俺どこで見たんだっけ｣


恭｢ボケるにはまだ早ぇぞ｣


弦陽｢そういう意味じゃねぇよ。だからさ……初めて会った時から、初めて会った気がしないんだよ｣


恭くんは少しの間悩んで、私を指さして一言


恭｢奈緒さんの娘｣


弦陽｢………………え？は…？え、どちらの奈緒さん…？｣


恭｢俺とお前の共通の奈緒さんなんて、一人しかいねーよ｣


弦陽｢はぁぁ！！？だって……じゃあ隼人さんの…｣


恭｢そうそう。あの二人の娘｣


弦陽｢何の冗談だよ。どこにカメラある｣


恭｢冗談でもなけりゃカメラもねぇ｣


弦陽｢嘘だよな？ありえーねよ！あの二人から、こんな良い子が生まれるわけねぇだろ！おま……奈緒さんと隼人さんだぞ！！？｣


恭｢まぁ……うん。気持ちは分かる。0.1％にも満たない二人の良いとこだけを受け継いでるからな｣


悪気はないんだろうけど、ものすごく私の親がディスられてる


オブラートに包むつもりもない


頭を抱えた弦陽さんは確認するように、それこそお互いの息がかかるぐらい顔を近づけて、まじまじと私を見た



弦陽｢言われりゃ似てる。隼人さんに｣


恭｢ちなみにもう一つ言っとくとな。そこの片岡サン。奈緒さんの実兄(あに)｣


弦陽｢かた…おか…。マジか。名前聞いた時はもしかしてと思ったけど……｣


恭｢全国にかなりいるもんな。片岡なんて｣


弦陽｢じゃあアレか。Aちゃんと片岡サンは血縁関係があるんだ｣




成宮｢ちょ、ちょっと待って！つまりえーっと……｣


国友｢片岡監督は彼女の伯父であり、彼女は片岡監督の姪。という事でしょうか｣


片岡｢ええ。そうです。ですがこの事はここだけの話しにしておいてもらえると助かるのですが｣


国友｢もちろんです。同じ教育者として、その立場はよく理解出来ますので｣

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