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「突然やってきた人を、最初から信用できるわけないじゃないですか。警戒して当たり前ですし、私もそれは分かってます」
二宮は最初から割と好意的だった。
それは、二宮が事前に柳谷のことを知っていたからだろう。
大野は不服そうな部分はあったが、二宮が納得していることと、大野の姉と似ていたからという理由で、かなり態度は和らいだ。
他の三人は、というと、微妙なのは柳谷も感じていた。
大野と二宮が受け入れていたため、表面上では気安く接してくれていたが、どこか距離があった。
相葉は笑顔で話しかけてくるため、話自体は一番多くしていたが、話の内容はどれもたわいもないこと。
裏を返せば、中身のある話をするほど信用はされていない、ということだ。
櫻井は非戦闘員ということもあり、忙しい二宮に代わって業務の説明をしてくれていたが、仕事の話しかしたことがない。
櫻井は相葉と違い、仲良くならないと雑談はしない人なのだ、と柳谷は判断していた。
柳谷が一番悩んでいたのは松本のことだった。
松本は柳谷の面倒を見ようとしてくれているのか、一番関わる機会が多い。
そのため、仕事の話も雑談も適度にしていたものの、どこか掴めない人で困っていたのだ。
「まあ、そうだよね。柳谷さんも、正直俺らのこと信用はしてないでしょ」
苦笑いをした松本。
柳谷はそれには意外そうな顔をして、首を傾げた。
「信用はしてますよ」
訓練のときに二宮が言った、「俺らも柳谷のことは知らない」という言葉。
柳谷だって、五人のことを知っているわけではないのだ。
それでも、班員だからと柳谷のことを守ってくれた姿を見て、信用できる人たちなのだ、とは思っていた。
「……そうなんだ」
黙り込んだ松本。
柳谷は小さく笑って、上着を手に取り羽織った。
帽子も忘れずに、片手に持つ。
「大野さんと櫻井さんはまだ戻ってきませんよね？」
「あぁ、たぶんもう少しはかかると思うよ」
「なら、少し休憩してきます。お二人が戻ってきたら連絡ください」
「分かった」
松本に頭を下げて、部屋を出た柳谷。
帽子を被った柳谷は、周囲を見回してから個人部屋とは反対方向に向かう。
通信機の電源も入れて、イヤホンも確認した柳谷は小走りになった。
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翔成(プロフ) - 再開、待ってました！新しいお話の更新、楽しみにしてます！ (2022年9月3日 3時) (
レス) @page16 id: df0fa1ba00 (このIDを非表示/違反報告)
nyan(プロフ) - 折角なんで一から読み返して来ました。楽しかった〜♪ (2022年9月2日 17時) (レス) @page16 id: 2c77e9de22 (このIDを非表示/違反報告)
Kar(プロフ) - 嬉しいです(ृ´͈ ᵕ `͈ ृ ) 更新をのんびりお待ちしております！ (2022年8月30日 19時) (レス) @page15 id: 85f86a18df (このIDを非表示/違反報告)
nyan(プロフ) - おかえりなさい♪ (2022年8月30日 18時) (レス) @page15 id: 2c77e9de22 (このIDを非表示/違反報告)
ちろる - ちょいと寂しいけど、長い間ありがとうございました！良い人生を！ (2021年10月25日 0時) (レス) id: c48e44e08a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：翠霞チサ
| 作成日時：2021年8月11日 8時
