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確かに、と呟いた柳谷を見て、松本は苦笑する。
「俺らが例外なだけだよ。柳谷さんも、いつもここにいなくていいんだよ。他の班のやつらは班の部屋にいることの方が珍しいんだから」
「え、そうなんですか？」
柳谷にとってみれば、班の部屋で過ごすのが普通だ。
霜隊も霰隊も、班の部屋に班員全員が基本的にいるもの。
そのくらい、団体生活が普通なのだ。
雹隊でも十五班の班員は団体生活を続けているため、柳谷も雹隊でもそれが普通なのだと思っていた。
「そうだよ。個人部屋があったらそっちにいるのが普通だし。わざわざ班員とずっといる理由がないからね」
個人部屋が割り振られているのは雹隊だけだ。
隊員の人数が減り、建物の空間に余裕ができるからだ。
霰隊や霜隊では場所がないために、個人部屋というものが存在しない。
確かに、個人の部屋があるならば無理に団体生活を続ける必要もないし、個人の方が居心地はいいに決まっている。
「雹隊の他の班は、団体生活をあまりしていないんですか？」
「まあ、そういうこと。うちが例外なの、本当に」
だから雹隊でうちの班は浮いてるんだろうね、と松本は肩をすくめる。
「個人部屋があるのに班の部屋で暮らしてるし、部屋で自炊してて食堂にも行かない。班長はあんな感じで、見た目は戦闘員っぽくないけどちゃんと特殊戦闘員だし。非戦闘員の情報統括してるやつもいるけど、割とすぐに体調崩すし、ってかみんなすぐ怪我するし」
すらすらと出てくる松本の言葉に、柳谷はクスッと笑う。
きっと、普段から言われていることなのだろう。
でなければ、ここまですらすらとは出てこない。
「私はそれでいいと思いますよ。他の人が言うことなんて気にしなければいいだけの話ですし。十五班は十五班なりに動いたらいいんですよ」
瞬きをした松本は、腕を組んでうーん、と唸った。
「大野さんと同じこと言ってる」
「え？」
目を丸くした柳谷。
「柳谷さん、考え方が大野さんとか和と同じなんだよ。和が気に入ったのも、大野さんが受け入れたのも理解できた」
じっと柳谷を見つめた松本。
「二人が認めてたから何も言わなかったけど、正直柳谷さんのことは信用してなかった。でも、納得がいったよ」
柳谷も黙って松本を見つめ返す。
「ちょっと疑ってた。ごめん」
「……いえ、それが普通ですよ」
柳谷は小さく首を振った。
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翔成(プロフ) - 再開、待ってました！新しいお話の更新、楽しみにしてます！ (2022年9月3日 3時) (
レス) @page16 id: df0fa1ba00 (このIDを非表示/違反報告)
nyan(プロフ) - 折角なんで一から読み返して来ました。楽しかった〜♪ (2022年9月2日 17時) (レス) @page16 id: 2c77e9de22 (このIDを非表示/違反報告)
Kar(プロフ) - 嬉しいです(ृ´͈ ᵕ `͈ ृ ) 更新をのんびりお待ちしております！ (2022年8月30日 19時) (レス) @page15 id: 85f86a18df (このIDを非表示/違反報告)
nyan(プロフ) - おかえりなさい♪ (2022年8月30日 18時) (レス) @page15 id: 2c77e9de22 (このIDを非表示/違反報告)
ちろる - ちょいと寂しいけど、長い間ありがとうございました！良い人生を！ (2021年10月25日 0時) (レス) id: c48e44e08a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：翠霞チサ
| 作成日時：2021年8月11日 8時
